igaigaの徒然読書ブログ

読んだ本の感想を気ままに書く読書ブログ。時々映画鑑賞。
月別アーカイブ  [ 2011年10月 ] 

「生霊の如き重るもの」 三津田信三



生霊の如き重るもの 三津田信三

刀城言耶は、大学の先輩・谷生龍之介から、幼い頃疎開していた本宅での出来事を聞かされる。訥々と語られたのは、『生霊』=『ドッペルゲンガー』の謎だった。怪異譚に目がない言耶は、その当時龍之介が見たものが何だったのか、解明を始めるのだが…(「生霊の如き重るもの」)。表題作ほか4編を収録した、刀城言耶シリーズ短編集最新作。(BOOKデータベースより)

【目次】
死霊の如き歩くもの/天魔の如き跳ぶもの/屍蝋の如き滴るもの/生霊の如き重るもの/顔無の如き攫うもの


ストーリーよりも何よりも阿武隈川烏(←人の名前)が面白かったな~。
刀城言耶が大学生時代の話が5話収録されてましたが、必ず出てくる「クロ先輩(烏の呼び名?)」のキーワード。
皆で鍋を囲み、すっかり鍋奉行もどきのカラス。
で、カラスが帰った後に残ったメンバーで「あの人誰の知り合い?」みたいな(^^;)
不法侵入じゃないか(笑)
そんなカラスに纏わりつかれている言耶くんは今もそのまんまですが・・・
学生時代のほうがもっとそうだったのか。
この人は・・・

で、5つの話の中では表題作でもある「生霊の如き~」が好きです。はい。
でも、刀城の推理って
「こうこうだと思うのですが、××なので違います」
「でも、これこれだと思ったのですが、△△なのでこれも違います」
と、1つ1つ消していくやり方なんだよね。
途中で話を聞いている登場人物も疲れるだろうけれどあたしも脱力します(^^;)

そして、お父さんとの確執というかお父さんに対するコンプレックス。
若き言耶くんは隠せないですね。
そうか・・・そんなにコンプレックスなのか?と思っちゃいましたが。
キミはキミ、父は父なんだから・・・と思うんですけどね。


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