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2021.03.28 (Sun)

「境界線」 中山七里



境界線 中山七里


2018年5月某日、気仙沼市南町の海岸で、女性の変死体が発見された。女性の遺留品の身分証から、遺体は宮城県警捜査一課警部・笘篠誠一郎の妻だったことがわかる。笘篠の妻は7年前の東日本大震災で津波によって流され、行方不明のままだった。遺体の様子から、妻と思われる女性はその前夜まで生きていたという。なぜ妻は自分のもとへ戻ってこなかったのかーー笘篠はさまざまな疑問を胸に身元確認のため現場へ急行するが、そこで目にしたのはまったくの別人の遺体だった。
妻の身元が騙られ、身元が誰かの手によって流出していた……やり場のない怒りを抱えながら捜査を続ける笘篠。その経緯をたどり続けるもなかなか進展がない。そのような中、宮城県警に新たな他殺体発見の一報が入る。果たしてこのふたつの事件の関連性はあるのか? そして、笘篠の妻の身元はなぜ騙られたのかーー。


ちょっとデリケートなんだよねー。
感想もなんというか・・・困るっていうか。
実際に津波に飲み込まれていく人、助けられなかった人を目の当たりにした人、もしくは当人。
体験した人も実際にいるだろうから、完璧なるフィクションってことではないんだろうなぁ。
と、思うと切ない。

その後、何回かテレビで津波が来た映像とか見たけれど、
あくまでも「テレビで放送できる範囲内」なんだろうからなー。

とにかく、それで家族を失った笘篠や鵠沼、五代。
後悔の中生きて行ってしまって・・。

仙台の場合は高速道路で明暗が分かれたと聞きます。
高速道路より海側の家は壊滅して、高速道路より山側はほとんど被害がなかった。
それで、被害があった人なかった人でまた差別&区別があったり。

家族が無事だった人は被害に遭った人に対して後ろめたいとか・・・
うーーん。あるだろうなぁーーーと思ったり。

ストレートすぎる話に読んだ後もしばらく引きずりました。
10:32  |  中山七里  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2020.12.17 (Thu)

「復讐の協奏曲」 中山七里



復讐の協奏曲 中山七里

三十年前に少女を惨殺した過去を持つ弁護士・御子柴礼司。事務所に“この国のジャスティス”と名乗る者の呼びかけに応じた八百人以上からの懲戒請求書が届く。処理に忙殺されるなか事務員の洋子は、外資系コンサルタント・知原と夕食をともに。翌朝、知原は遺体で見つかり、凶器に残った指紋から洋子が殺人容疑で逮捕された。弁護人を引き受けた御子柴は、洋子が自身と同じ地域出身であることを知り…。

好きなシリーズです。
ただ、今回は被告人が御子柴事務所の事務員でもある洋子だったので、
裁判シーンはあまりなくて、洋子の身の上がメインだ・・・
それが不満と言えば不満。
裁判シーンがものすごくあっさりだったので。

思わせぶらせておいて、実はそうではなく、
聡明な洋子は洋子のままだったっていう。

洋子がいない間の臨時事務員が宝来というのも
笑えたっていうか・・・ひどい笑
しかし、仕事はできる人だった。
事務員として有能って弁護士としてどうなんだろう?
どんな人であれ、有能な人は有能なのか??

ただ、凶器の指紋が云々・・・ってやってたけれど、
それがイマイチイメージ湧かなくて。
っていうか、それが犯人直結かもしれないけれど、
説明されてもイメージできなかった。
まぁ想像力ないね。って言われるとそれまでだけど。
05:00  |  中山七里  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2020.12.06 (Sun)

「銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2」 中山七里



銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2 中山七里

次々と不可解な死を遂げるかつての同僚たちー次は自分の番か。元判事の静を狙う謎の復讐者。迎え撃つは“車椅子の暴走老人”玄太郎。

【目次】
もの言えぬ証人/像は忘れない/鉄の柩/葬儀を終えて/復讐の女神


今回も面白かった。
っていうか、玄太郎じーさんに慣れたっていうか。
慣れたのは私だけではなくて、きっと静おばあちゃんもこのじーさんに
慣れたと思う。
かなり迷惑な人ではあるものの(笑)
意外と言っていることはまともだし、小芝居打つし、たまに空気読むし。
人相は悪いし、悪だくみするし、たまに自分をいたいけな年寄り扱いするし。
でもって、今回は大腸がんが見つかり、東京の病院で手術中。
なもので、本人は動けず。
周りを呼びつけたり(笑)

いつの間にか静おばあちゃんも感化されてしまって・・・
な、感じでした。
今回は判事時代の同僚が死んだり殺されたり。
その謎も解いたり・・・面白かった。
また過去にさかのぼって最初の読みたいなぁ
でも、最初のっていうのは結果的に時系列では一番後なんだけど。
13:31  |  中山七里  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2020.11.14 (Sat)

「静おばあちゃんと要介護探偵」 中山七里



静おばあちゃんと要介護探偵 中山七里

大学でオブジェが爆発し、中から遺体を発見。詐欺師を懲らしめるため2人は立ち上がった。父が認知症で悩む男性の相談に乗ったら…。同級生が密室で死亡。事故か、他殺か、自殺か。高層ビルから鉄骨が落下、外国人労働者が被害に。『さよならドビュッシー』でおなじみ、玄太郎おじいちゃん登場。介護、投資詐欺、外国人労働者…難事件を老老コンビがズバッと解決!日本で20番目の女性裁判官で、80歳となった今も信望が厚い高遠寺静。お上や権威が大嫌いな中部経済界の怪物、香月玄太郎。2人が挑む5つの事件。

【目次】(「BOOK」データベースより)
二人で探偵を/鳩の中の猫/邪悪の家/菅田荘の怪事件/白昼の悪童


静おばあちゃんは知ってたけど、玄太郎も初出ではなかったのか。
そうか・・・後で読もう。要介護探偵モノ。

しかし、こういう暴走老人は・・・正直、身内にいてほしくない。
人の話だから笑って読めるんであって、
それはまさしく、「寅さん」にも通じる。
寅さんも人の家の話だから笑えるんであって、
自分の家だったらたまらなくイヤ。

そういう雰囲気を醸しだす玄太郎。
まぁ言ってることは正しいけどね。
そういう意味ではたまに痛快ではあるけれど、
介護士みち子さんの立場になったら・・・
いや・・・あの人はすでに達観の域に来ているんだろうな。

でもって、12か月連続の次のがまたこの2人のシリーズ
らしいのでちょっと楽しみです。

玄太郎、御年70歳の苦手な人が、自分より年上の女性ってことで
何かあるとすぐに静も駆り出されてしまうのが、静的にもメーワク
だろうな(笑)
しかも静はこういう性格だしなぁ。
15:29  |  中山七里  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2020.11.04 (Wed)

「隣はシリアルキラー」  中山七里



隣はシリアルキラー 中山七里

神足の悩みは、深夜になると隣室から聞こえてくる不気味な物音。何かを切断しているような…もしかして死体?時を同じくして、近隣で女性と思われる死体の一部が発見されたという事件を知った神足は、隣人の徐が犯人なのではという疑いを持つ。そんなある日の深夜、隣室から何かを梱包するような音に続いて、徐が外出する音が聞こえた。気になった神足はそのあとをつけるがー。

壁の薄いアパートの隣室で何かをやっている音って怖いよね。
それが、死体を解体している音じゃないかなんて思いこむと
そう思うしかないっていう。

面白かったですが、最初はこの雰囲気でラストまでいかれると
イヤだなぁと思っていたら方向転換してくれたので読みやすかったです。
徐が気持ち悪いんだもん。

それでも神足には矢口という同僚もいたり(まぁあまりにもいい人すぎて
疑ってしまいましたが ^^;)、好意を持ってくれている女性もいたり。
しかし、神足の過去が彼を縛るんだよね。

シリーズ外作品に登場してた宮藤刑事が登場するんだけど、
完璧なる噛ませ犬系で気の毒だった。
この人こういう感じだったっけ?なんて思いながらも葛城刑事の仕事の
デキ具合に感心しちゃった。

でもって、徐は結局そのまんまで・・・しかし、予想外の人もいたりで
結果・・・楽しめました(・ω・)
08:27  |  中山七里  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2020.10.26 (Mon)

「毒島刑事最後の事件」 中山七里



毒島刑事最後の事件 中山七里

刑事・毒島は警視庁随一の検挙率を誇るが、出世には興味がない。一を話せば二十を返す饒舌で、仲間内でも煙たがられている。そんな異色の名刑事が、今日も巧みな心理戦で犯人を追い詰める。大手町の連続殺人、出版社の連続爆破、女性を狙った硫酸攻撃…。捜査の中で見え隠れする“教授”とは一体何者なのか?動機は怨恨か、享楽か?かつてない強敵との勝負の行方はー。どんでん返しの帝王が送る、ノンストップミステリ!

これは「作家刑事毒島」が作家になる前の話。
いつもの中山メンバーとしては「麻生」と「犬養」が登場するも、
この本に限って言えば麻生は「気の毒な人」でしかないし。
犬養にいたっては「毒島の毒をもらわないか心配な人」という扱い。
どうしても「作家刑事毒島」の表紙のイメージがあるので、

尾木ママみたいな表情で
「うふっ。うふふふ」と言いながら、犯人を追い詰めるのは
想像を絶します(笑)
怖いって。

結局はこの事件の後に退職して作家になるようですが、
作家になってもアレなもので・・・
まぁ強い人だなと。

12か月連続の中の1冊ですが、割合にシリアスな物語が
多かった中で、この話は毒島のキャラが強すぎるせいか
気楽に読めました。麻生さんが気の毒だったせいもあってか
面白くよんだ(^^)
09:19  |  中山七里  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2020.10.17 (Sat)

「テロリストの家」 中山七里



テロリストの家 中山七里

国際テロを担当する警視庁公安部のエリート刑事・幣原は、イスラム国関連の極秘捜査から突然外された。間もなく、息子の秀樹がテロリストに志願したとして逮捕された。妻や娘からは仕事のために息子を売ったと疑われ、組織や世間には身内から犯罪者を出したと非難される。公安刑事として正義を貫くか、父としてかけがえのない家族を守るか、幣原の選択とはー。衝撃の社会派長編ミステリー!

面白かったです。
読み応えがあったという意味でですが。

殺人事件の犯人としては小者なんだけど、この本は
犯人がどうのこうのっていう話でもなくて、
今は少し下火になったようですが、数年前までは
世界を騒がせていたイスラム国。
それに志願しようとする日本人。
あれが本当に意味が分からなかった。

生まれながらテロリストだった人たちと同等になるとか
考えてるのかな?
なんて、当時はニュースを見ながら思ったものです。

そういう下地みたいなのがあるから、興味深く読みました。
今回逮捕されたのは、父親が警察で働いている。しかも公安。
そのせいで、父親は内勤になってしまって。

出だしから途中からラストまで一気読みでした。
12か月連続で出版してますので、当たりはずれもありますが
この本は面白かったと思います。
12:00  |  中山七里  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2020.10.06 (Tue)

「ヒポクラテスの試練」 中山七里



ヒポクラテスの試練 中山七里

偏屈だが解剖の腕は超一流の光崎藤次郎教授が率いる浦和医大法医学教室に、城都大附属病院の内科医・南条がやって来た。前日に搬送され急死した前都議会議員・権藤の死に疑問があるという。肝臓がんが死因とみられたが、九カ月前に受けた健康診断では問題がなかった。捜査に駆り出された埼玉県警の古手川は、権藤の甥が事故米を使って毒殺を目論んだ証拠を掴む。しかし、光崎が司法解剖から導き出した答えは恐るべき感染症だった!直後、権藤の周囲で新たな不審死が判明。感染源特定に挑む新米助教・栂野真琴が辿り着いた驚愕の真実とはー!?

なんというか、今の「コロナ」を想像しちゃう内容。
謎の感染症で死ぬ人が2人でてきて。
一見すると肝臓がんなので見落としがちなのだけど
気づいた南条はすごいな。でもって、光崎教授はさらにすごいんだけど(笑)

都議のアメリカへの視察旅行に行った7人のうち2人が謎の感染症で死亡。
残りの5人に事情を伺うも、すべて拒否。
自分が死んだとしても、これは言えない。
なんても言い出す始末。

場所はニューヨーク。
この感染をこれ以上増やしたくない浦和医大は真琴とキャシーがアメリカへ乗り込む。
アメリカの現状と、問題点。
「自由の国」という国ほど自由ではなく、
「差別をなくそう」と言っている国に限って差別が存在する。

まぁ・・・アメリカはねー。人種差別が・・・ねぇ。なんでだろうねー。

そんな中、もちろん探りだすワケですよ。
真実を知ると「しょーもなっ!」と思います。
この都議たちに対しての気持ちです。
でも、実際こういう日本人もまだいるんだよなーと思うと
悲しくなってしまいます。情けなくてね。
07:00  |  中山七里  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2020.09.18 (Fri)

「合唱 岬洋介の帰還」 中山七里



合唱 岬洋介の帰還 中山七里

幼稚園で幼児らを惨殺した直後、自らに覚醒剤を注射した“平成最悪の凶悪犯”仙街不比等。彼の担当検事になった天生は、刑法第39条によって仙街に無罪判決が下ることを恐れ、検事調べで仙街の殺意が立証できないかと苦慮する。しかし、取り調べ中に突如意識を失ってしまい、目を覚ましたとき、目の前には仙街の銃殺死体があった。指紋や硝煙反応が検出され、身に覚えのない殺害容疑で逮捕されてしまう天生。そんな彼を救うため、あの男が帰還するー!!

オールスター全員集合的な・・・(笑)
中山七里さんはシリーズものを沢山持ってて、出版社ごとにシリーズを分けてはいるものの、
たまに出版社を通り越して、他のシリーズの登場人物が参加することはあった。

しかし・・・ここまでとは(笑)

岬洋介シリーズなのに、渡瀬&古手川が登場するところから始まったこのお話。
友人の天生を助けるために、弁護士の手配をする岬。

ってことで、当然弁護士はあの方になりますよね。
で、司法解剖がどうのこうのってなると、やっぱりあっちのシリーズの人が
登場しまして。
で、さすがにあの人は出ないだろーと思ったら、
登場した刑事もいた。

ってことで、何がなんだかー!?
と、思いながらもやっぱり岬洋介が全部いいとこ持って行った。

今回一番気の毒なのが弁護士Mさん(^^;)
まぁ岬はまだ日本に残るみたいだし、今年中に刊行される
何某の話に登場するんだろうな。


<ここからがネタバレ含む感想>
ボカしきれない気がするので、ちょっと離します。





不比等を殺した人の「動機」が分からなくて。
何故、あの人は不比等を殺したんだろう。
と、思ったときにそういえば、「真犯人は天生を犯人にするために
動いたのであって、殺されるのは誰でもよかった」

んだよね。前々から準備もしてたし。
たまたま同じ事件で同じ傷を持った人だったんだけど、
その矛先が違ってた。この部分はちゃんと岬も言ってた。

この部分を理解したときに「なるほどねぇ。こういう話か」と思いました。
08:36  |  中山七里  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2020.09.14 (Mon)

「カインの傲慢」 中山七里



カインの傲慢 中山七里

違法な臓器売買の検挙は、形を変えた殺人だー。練馬区の公園で、少年の死体が発見された。調査の結果、少年は中国人だと判明。しかも死体からは臓器が持ち去られていた。捜査一課の犬養隼人は、後輩の高千穂明日香と共に捜査に乗り出す。少年の生家は最貧層の家庭だった。日中の養子縁組を仲介する不審な団体の存在も明らかに…。その頃、都内では相次いで第2、第3の死体が見つかる。やはり被害者たちは貧困家庭の少年でー。背後に見え隠れする巨大な陰謀。それに立ち向かう犬養たちの執念と葛藤。驚愕のラストが待つ、医療と社会の闇にも迫った警察ミステリ。

犬養シリーズ。
しかし・・・このラストは犬養にとっては酷すぎる。

他の刑事だったらそれほどダメージはないかもしれない。
でも、犬養の独特な理由のゆえ、
読み手のほうも「これは辛い。」と思ってしまいます。
犬養の独特な事情・・・彼の子供が大病を患っているので
どうしても同調しちゃう。

しかも、テーマはよりによって子供の臓器売買。
肝臓の一部が摘出された子供たちの死体が次々とあがってきて・・・
で、本当にこの犬養刑事は日々危ないところにいるなぁーと
思うのです。精神的に。
その弱みに付け込もうとする人もいるしね。

壊れそうで心配ですが、なんとか将来的にもうまくいってもらいたい。
09:07  |  中山七里  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑
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