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2017.01.16 (Mon)

「ジャッジメント」 小林由香



ジャッジメント 小林由香

大切な人を殺された者は言う。「復讐してやりたい」と。凶悪な事件が起きると人は言う。「同じ目にあわせてやりたい」と。犯罪が増加する一方の日本で、新しい法律が生まれた。目には目を歯には歯をー。この法律は果たして被害者とその家族を救えるのだろうか!?第33回小説推理新人賞受賞。大型新人が世に問う、衝撃のデビュー作!!

というのが「復讐法」なんだけど、目には目を歯には歯を・・・
とやっていると復讐する方がもちません。

私も読む前までは「絶対復讐法よねー。同じ目に遭わせてやるんだっ!」と思ってました。
はい。
でも、実際同じ目に遭わせるというのは本当に大変なことです。
殺した相手を復讐によって殺すまではいいんだけど、その後のケアまでしてもらいたいなと思いました。
まともな精神の持ち主には務まりません。
やっぱりこういうのは図太い人じゃないと無理のようです。

特に表題作。
育児放棄により餓死した妹のために、10歳の少年が「復讐法」により刑を執行することにしたんだけど、復讐方法が母と内縁の夫を餓死させるというのが復讐法ならでは。
時間かかるんだよね。
じわりじわりと苦しんでいくんだけど、苦しめるほうもまた時間がかかる。
「えいやっ!」という復讐のほうがスッキリしていいのかもしれない。


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2017.01.07 (Sat)

「芥川症」 久坂部羊



芥川症 久坂部羊

父の死因とは一体何だったのか?食い違う医師・看護師の証言。真相を求め、息子はさまよう(「病院の中」)。多額の募金を得て渡米、心臓移植を受けた怠け者の男と支援者たちが巻き起こす悲喜劇(「他生門」)。芸術を深く愛するクリニック院長と偏屈なアーティストが出会ったとき(「極楽変」)。芥川龍之介の名短篇に触発された、前代未聞の医療エンタテインメント。黒いユーモアに河童も嗤う全七篇。

【目次】(
病院の中/他生門/耳/クモの意図/極楽変/バナナ粥/或利口の一生


芥川龍之介の本って割合と好きなのです。
「藪の中」なんて初めて読んだとき電流が走った(笑)

でも、こうしてみると未読が沢山あったよー。
でも、気にしないで読んだけど。

未読である「地獄変」をもじった?「極楽変」がとても面白かった。
これは元の作品がかなり期待できる気がする。
読みたい。

「或利口の一生」は現代の医療についてモノ申してまして、
読んでると確かになぁーと思った。
例えば、私は毎年のようにがん検診をしているのですが、
1回やってしまうと毎年やってしまうサイクルに陥ってしまうー。
良くないかも。
でも、医者に言われると不安でまた受けてしまうのだよ。
きっと。うーーーー(TωT。)

「クモの意図」も好きだなぁ。
最初の「病院の中」がイマイチだったので先が心配になりましたが、
読んでいくうちに面白くなりました。
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2016.11.23 (Wed)

「嘘ですけど、なにか?」 木内一裕



嘘ですけど、なにか? 木内一裕

やっと出会えたはずの高級官僚の男は、新幹線爆破テロの発生直後から様子がおかしくなる。怪しんだ彼女が警察に通報すると、待っていたのは自分自身の逮捕だった。「君の言うことは、もう誰も信じない」木内一裕10作目は、完全エンターテインメント大作!

面白かったです。
その場をごまかすために嘘をつく編集者の亜希。

作家先生の言う事を立てながら、適当なところで嘘をついてその場をやり過ごすというのが得意技のようで。

そんな亜希が偶然出会った高級官僚(・∀・)
一夜を共にしてこの先もっと発展するか???
と、思っていたら彼が怪しい電話をしているのを聞く。

で、警察に通報したら逆に逮捕されちゃって。
そこでの警察を相手にした亜希の口八丁がものすごくウケる。
まぁ実際の警察はこんなにタジタジにはならないとは思うけれど
読んでて面白かった。

でも、八郎兵衛(小学生にしか見えない中学生男子)を相手にはあまり
得意技の嘘もつけず。
そこでもう少し明るい嘘ついてあげればいいのにと思いましたけれど。
ユニークな設定で娯楽小説だとは思うけれど亜希の直球さが面白くて
一気読みでした。
楽しかった。

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2016.10.18 (Tue)

「推理は一日二時間まで」 霧舎巧



推理は一日二時間まで 霧舎巧

都内某所にある個室レンタルスペース『秘密基地』。利用者は、全身タイツのヒーローコスプレ男やカンフー着をまとった老人、熱狂的ゲームマニアなど、一癖も二癖もあるメンツばかり。彼らを取りまとめるオーナーは、年齢不詳のクールビューティー美貴。ある日、入室希望で訪れた土佐垣という男性が、美貴のパソコンが利用者の誰かにハッキングされているかもしれないと話す。土佐垣はインターネットのセキュリティに詳しいらしく、ネット上で『全国こどもパソコン相談室』を開設していた。その中には「ぼくはママに、推理は一日二時間までと言われています。どうしてですか?」という不思議な質問がありー。

【目次】
推理は一日二時間まで/家に帰るまでが誘拐です/凶器は一人三百円まで/尾行時はお友達と一緒につけましょう/推さない、懸けない、拉致らない/犯人って言った人が犯人


1冊の本としては初めましての作家さん。
アンソロジーではあったみたい。
記憶に残ってないけど。

つぶれたカラオケボックスを「秘密基地」として貸し出し、結果そこに変人ばかり集まるようになって・・(笑)
でも、確かに月3万だっけ?とはいえ、自分の秘密基地が持てるのはちょっと嬉しいかもしれない。
ただ、変人しかこないと、自分=変人となったみたいでイヤだなー。

その変人を束ねるオーナーが美貴。
まともな人かと思いきや、きっと彼女も変なのかも。

実際の推理はちょっと???となる話が多かった。
ちょっと混乱したところもあったり。
ラストにきっとまとめたんであろうけれど混乱は抜けなかった。
登場人物がハンドルネームだと難しいんだよね。
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2016.10.07 (Fri)

「アカガミ」 窪美澄



アカガミ 窪美澄

渋谷で出会った謎の女性・ロダに勧められ、ミツキは国が設立したお見合いシステム「アカガミ」に志願した。しかし、これまで異性と話すことすらなかった彼女にとって、“国”が教える恋愛や家族は異様なもので、パートナーに選ばれたサツキとの団地生活も不安と驚きの連続だった。それでもシステムに手厚く護られた二人は、次第に恋愛やセックスを知り、「新しい家族」を得るのだが…。生きることの痛みと選択、そして輝きを見つめる衝撃作!

なんかありそうな近未来。
私からみると若い男性の女子化が進んでいるような気がして・・・
ゲームばかりしてあまり恋愛してないような・・・というまぁ偏見ですけど。
普通に恋して結婚している人もいるかもしれませんが、
でも、読んでて「ありそうだなー」と思ってしました。

国が設立した「アカガミ」というお見合いシステム。
コンピューターが識別してピッタリな相性の人といきなり同居(同棲?)することに。
これは逆に昔はこういうことあったよね。
国が紹介するか、近所のおばちゃんが紹介するか( ̄ω ̄*)

そして恋して子供が出来て、「アカガミ」というシステムの本当の意味を知る事にっ!!

なのですが、ラストがねぇ・・・
「えぇーーーーーーーーーーーーーー!?」
落としどころをそこに持って行ったのか。
もう少しラストを丁寧に書いてほしかったが・・・
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2016.09.30 (Fri)

「無気力探偵」 楠谷佑

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無気力探偵 楠谷佑

高2の霧島智鶴はどんな難題も解決できる天才だが、最大の欠点は究極に無気力なこと。そろそろ進路も考えねばならず、労力を使わず頭脳だけで稼げる仕事はないか?と考える日々。そんな彼のもとに、失敗で現場捜査を外された落ちこぼれ刑事や同級生の揚羽、柚季らが次々と事件を持ち込む。ダイイングメッセージの謎、誘拐、脱出ゲームでの事故などに挑み…?やがて彼の隠された過去が明らかになりー。

無気力というのとも違うような・・・・?????

なんかねーこの年代の子にありがちな拗ねてる感がありありでした。
世の中を斜めに見るんじゃない。的な感じです。

母の死をキッカケに父親と絶縁した状態の智鶴。
基本的には軽い雰囲気で物語が進んでます。
ジャニーズが主役でドラマ化しそうだよなと思ったーーーー。

しかし、この苗字のややこしさ・・・温泉地???
霧島って温泉地かなー。
あとは、熱海、指宿、十和田、あとなんだっけ?
舞台が湯本市だから温泉??と思ったけど、
赤羽とか出てるから普通に地名なのか・・・

相変わらず本編と違う方向に頭を使って悩ませている私です。
あ。そうそう。智鶴が「動きたくない。頭だけ使う仕事に就職したい」
と言っていたが頭を使うのが一番疲れるし大変だと思うのだが(。・ω・。)
08:52  |  その他か行の作家  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2016.09.23 (Fri)

「クララ殺し」 小林泰三



クララ殺し 小林泰三

大学院生・井森建は、ここ最近妙な夢をよく見ていた。自分がビルという名前の蜥蜴で、アリスという少女や異様な生き物が存在する不思議の国に棲んでいるというものだ。だがある夜、ビルは不思議の国ではない緑豊かな山中で、車椅子の美少女クララと“お爺さん”なる男と出会った。夢の中で「向こうでも会おう」と告げられた通り、翌朝井森は大学の校門前で“くらら”と出会う。彼女は、何者かに命を狙われていると助けを求めてきたのだが…。夢の“クララ”と現実の“くらら”を巡る、冷酷な殺人ゲーム。

疲れた(笑)

「アリス殺し」を読んでいる。

・・・ということが大前提の本。
あのワケわからない設定が続きまして、前作からの登場人物は井森とトカゲのビルだけでして。
まぁ前回はアリスが殺されて、今回はクララが殺されるんだけど。

クララ殺し」というのもちゃんと海外小説であるみたいです。
それを読んでると小ネタが楽しめるという仕組みのようです。

井森がいる世界とビルがいる世界。
なんというか、ペアリングが分からん。
変な話、当然この人とこの人がペアでしょ。と思うんだけど
そこに落とし穴があるというか・・・
まぁこんな変な設定は何かあるってことよね。
じゃないとこんな頭の痛くなる設定はないだろうし(笑)

今回も前回同様頭かかえて読み終わりました( ̄∇ ̄;)
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2016.09.20 (Tue)

「蜃気楼の犬」 呉勝浩



蜃気楼の犬 呉勝浩

江戸川乱歩賞作家による五つの警察連作小説。県警本部捜査一課の番場は、二回りも年の離れた身重の妻コヨリを愛し、日々捜査を続けるベテラン刑事。周囲の人間は賞賛と若干の揶揄を込めて彼のことをこう呼ぶー現場の番場。ルーキー刑事の船越とともに難事件の捜査に取り組む中で、番場は自らの「正義」を見失っていくー。

【目次】
月に吠える兎/真夜中の放物線/沈黙の終着駅/かくれんぼ/蜃気楼の犬


何というか・・・

煽られたかな??(←BOOKデータベース)

事件の話とかは結構面白いのですが、2周り年下の妻が非現実的すぎて謎。
しかも、どういう事で結婚したのかが全くなく。
いきなり妊娠6か月からスタートしたのはいいんだけど、
明らかに何かあるのではないかという。
「お義兄さん」もなんなのか。

続くのか?!

どうして1冊で終わらないんだ(笑)

でも、事件だけでいくと連作短編でありながら、登場人物が被ったり、事件が被ったり
するので読みごたえはありました。
1話目に出てきた登場人物が、最終話にも登場し、1話目と最終話では立場が違ってて。
そういうところは面白かった。

しかし、妻が謎すぎてモヤモヤ(笑)
コヨリという今どきすぎる名前と、もう溺愛しすぎてどうにもならない番場が
よくわからなかった。

続きが出たら、結局あの夫婦は何なのか知りたいので読むかも。
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2016.06.15 (Wed)

「ピンクとグレー」 加藤シゲアキ



ピンクとグレー 加藤シゲアキ

大阪から横浜へ越してきた小学生の大貴は、マンションで同い年の真吾と出会う。性格は全く違う2人だったが惹かれあい、親友に。やがて高校生になった2人は、雑誌の読者モデルをきっかけに芸能活動をスタート。同居も始めるが、真吾だけがスターダムを駆け上がっていくことで2人の仲は決裂してしまうが…。ステージという世界の魔法、幻想に魅入られた幼なじみの2人の青年の愛と孤独を鮮やかに描いた、切ない青春小説。

面白かったけど、「傘をもたない蟻たちは」ほどではなかったー。
やっぱり「傘を~」は別ものだね。
そのくらい面白かったので。

デビュー作で映画化になってどうのこうのというこちらの作品ですが
確かに映像化しやすかったかもしれない。
芸能界で「自分自身」がしっかりと核に残ってないと真吾みたいなことになるのか。
それに引きずられてしまった大貴ってところかなー。

最後の映画のシーンは面白かった。
なるほど。ゴッチはこんな風に考えていたのか。
それこそ「乗り移った」というか「憑いた」というか。
そんな狂気が見えて読みごたえがありました。
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2016.04.11 (Mon)

「わりなき恋」 岸恵子



わりなき恋 岸恵子

国際的なドキュメンタリー作家・伊奈笙子、六十九歳。大企業のトップマネジメント・九鬼兼太、五十八歳。偶然、隣り合わせたパリ行きのファーストクラスで、二人がふと交わした「プラハの春」の思い出話。それが身も心も焼き尽くす恋の始まりだった…。成熟した男女の愛と性を鮮烈に描き、大反響を巻き起こした衝撃の恋愛小説。待望の文庫化!

知念さんの「仮面病棟」と一緒に妹が貸してくれた本ですが、
元々恋愛小説ってあまり読まないので今まで手に取りませんでした(笑)
「殺人事件の合間の恋愛」だったり「謎解きの合間の恋愛」だったりは好んで読みますが、最初から最後まで恋愛って・・・
しかも70代と60代の恋愛って・・・
読むほうも体力使います(笑)

純愛みたいに書いているけど結局は今はやり(?)の不倫であって、
どうしても今現在「妻」である私からすると受け入れられない1冊です。
ダメだなー。
独身時代は別にどうとも思ってなかったんだけど、
不倫モノは嫌いだ( ̄ω ̄*)

しかも70代と60代なんだからもう少し静かな恋愛をすればいいのに
この2人年齢を感じさせない。
だからこそその年でも恋愛ができるんだろうなー。
いつになっても恋心を持つというのはいいことでしょうけどね。

不倫じゃなきゃね。
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