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2017.05.13 (Sat)

「いまさら翼といわれても」 米澤穂信



いまさら翼といわれても 米澤穂信

神山市が主催する合唱祭の本番前、ソロパートを任されている千反田えるが行方不明になってしまった。夏休み前のえるの様子、伊原摩耶花と福部里志の調査と証言、課題曲、ある人物がついた嘘ー折木奉太郎が導き出し、ひとりで向かったえるの居場所は。そして、彼女の真意とは?(表題作)。奉太郎、える、里志、摩耶花ー“古典部”4人の過去と未来が明らかになる、瑞々しくもビターな全6篇!

【目次】(「BOOK」データベースより)
箱の中の欠落/鏡には映らない/連峰は晴れているか/わたしたちの伝説の一冊/長い休日/いまさら翼といわれても


前作の「ふたりの距離の概算」の感想が2010年12月。
で、今は2017年5月。
うーむ。約7年。

久々すぎて少し設定を忘れておりました。
最近のアダルトな(?)米澤作品が面白かったのでここにきて、久しぶりの古典部=青春ミステリーを読むとは思わなかったけれど懐かしかったです。

ホータローは・・・損をしているんだね。
今回の本は「省エネ男になってしまったのはこういう理由があったんだよ」的な1冊でした。

特に印象深かったのが「鏡には映らない」
これは実際のところ超イヤな話なんだけど、クラスメイトの悪意みたいなのをホータロー1人がかぶってしまった。
本人はかなり辛かったんだろうなー。
「省エネ」「やらなくてもいいことはやらない」というスタイルになってしまったのも頷ける。
逆を言うと、こういう事をいちいち自分に言い聞かせないとまた傷ついてしまうんだろうなー。

・・・なんていう感想になってしまった(+_+)

最後、4分しかなかったけど間に合ったのかどうか。

「・・・気になります(・ω・)」
08:09  |  米澤穂信  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2016.04.22 (Fri)

「さよなら妖精」 米澤穂信



さよなら妖精 米澤穂信

1991年4月。雨宿りをするひとりの少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開けた。遠い国からはるばるおれたちの街にやって来た少女、マーヤ。彼女と過ごす、謎に満ちた日常。そして彼女が帰国した後、おれたちの最大の謎解きが始まる。謎を解く鍵は記憶のなかにー。忘れ難い余韻をもたらす、出会いと祈りの物話。『犬はどこだ』の著者の代表作となった清新な力作。

最近読んでる本にやたらと太刀洗が登場するのでここで再読してみたー。
懐かしの本ですね。

マーヤと千代田えるがかぶるのはもっともながら、
マーヤとマララさんもかぶる。
マララさんは頭を撃たれながらも生き延びたノーベル平和賞をとった女性。

青春ミステリってとこかー。
高校生が主役なので、どこか不器用でまっすぐで危なっかしいところがてんこ盛りです。
かなりひねくれた性格の太刀洗が可愛らしくもありますが、
それだったら守屋には伝わらないだろ。

そして憑りつかれたようにユーゴスラビアについてハマっていく守屋。
たぶ、マーヤからすると日本という平和な国にいて何を言っているんだ。と
歯がゆかったのではないかと思う。

ラストは何とも言えない悲しい結末でありましたが、
やっぱりそういう風に締めたほうがいいのかなと。
もう少し丁寧さがほしかったですけど。

マーヤの送別会にて「日本酒を飲んでみたいです」というマーヤの言葉を受けて酒盛りをする高校生。
今ではそういうシーンって本でも漫画でも少なくなりました。
そういうシーンを読み「おおっ!」と思う私もずいぶんと保守的になったものだと。
08:42  |  米澤穂信  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2016.03.29 (Tue)

「真実の10メートル手前」 米澤穂信



真実の10メートル手前 米澤穂信

高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と呼ばれた。週刊深層編集部の都留は、フリージャーナリストの太刀洗と合流して取材を開始するが、徐々に事件の有り様に違和感を覚え始める…。太刀洗はなにを考えているのか?滑稽な悲劇、あるいはグロテスクな妄執ー己の身に痛みを引き受けながら、それらを直視するジャーナリスト、太刀洗万智の活動記録。日本推理作家協会賞受賞後第一作「名を刻む死」、本書のために書き下ろされた「綱渡りの成功例」など。優れた技倆を示す粒揃いの六編。

面白かったです。
米澤さんは短編のほうが話がしまって上手。
キレがあるとでもいいましょうか。

全部太刀洗万智が登場してました。
「さよなら妖精」だったり「王とサーカス」に登場してた太刀洗さんですが、
イマイチ人物像がつかめません。
そこそこしっかりしてて隙のない人かなと思いますが。

「名を刻む死」などはなかなか皮肉が効いているというか
人のね、イヤなところとかよく表れてたしこういうのうまく書くんだなーと
思いましたが。

やっぱり主役の人物像がよーわからんというのは、読んでてもどかしいところがありました。
05:00  |  米澤穂信  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2015.10.21 (Wed)

「王とサーカス」 米澤穂信



王とサーカス 米澤穂信

二〇〇一年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、知人の雑誌編集者から海外旅行特集の仕事を受け、事前取材のためネパールに向かった。現地で知り合った少年にガイドを頼み、穏やかな時間を過ごそうとしていた矢先、王宮で国王をはじめとする王族殺害事件が勃発する。太刀洗はジャーナリストとして早速取材を開始したが、そんな彼女を嘲笑うかのように、彼女の前にはひとつの死体が転がり…。「この男は、わたしのために殺されたのか?あるいはー」疑問と苦悩の果てに、太刀洗が辿り着いた痛切な真実とは?『さよなら妖精』の出来事から十年の時を経て、太刀洗万智は異邦でふたたび、自らの人生をも左右するような大事件に遭遇する。二〇〇一年に実際に起きた王宮事件を取り込んで描いた壮大なフィクションにして、米澤ミステリの記念碑的傑作!(BOOKデータベースより)

なかなか悪意のある本でした(笑)
悪意のあるって言っちゃダメかなー。
でも、悪意を感じましたね。

なので面白く読み終えましたが、
感想より何より、私は頼まれると仏像を運んでしまう人間なんだと気づきました。
あぁ・・・基本的に人を疑う事を知らない。
きっと私はひとりで海外に行ってはいけない人間なのだーーー。
読んでて絶望しました(笑)

「さよなら妖精」の後日談です。
後日っていっても一体何年が過ぎているのか。
さきほど「さよなら妖精」の自分の感想を読んだけどサッパリ分からなかったので後で読み返したいと思ってます。

それにしても面白いですね。
米澤さんがこういう悪意のある本を書くとすごくいい感じに仕上がると思います。
ネパールの王宮事件というのは実際にあった話のようですが、
何というか・・・これはこれで怖い話です。

タイトルの意味は・・・こういう事は日本のニュースでもよくある事だよね。
「さて、スポーツです」
というニュアンスでよろしいかと。
05:00  |  米澤穂信  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2014.08.05 (Tue)

「満願」 米澤穂信



満願 米澤穂信

人を殺め、静かに刑期を終えた妻の本当の動機とはー。驚愕の結末で唸らせる表題作はじめ、交番勤務の警官や在外ビジネスマン、美しき中学生姉妹、フリーライターなどが遭遇する6つの奇妙な事件。入念に磨き上げられた流麗な文章と精緻なロジックで魅せる、ミステリ短篇集の新たな傑作誕生。(BOOKデータベースより)

【目次】
夜警/死人宿/柘榴/万灯/関守/満願


面白かったー。
なんだか直木賞候補にもなったと聞きましたが、
なるほど納得。

辻村さんの本を読んで思ったけど、今回米澤さんの本でも同じことを思った。

作者も歳を重ねている!

歳をとるのは私も同じなんだけど、高校生が主役の「小市民シリーズ」や「古典部シリーズ」も確かに面白いんだけど、こういう大人な感じのミステリーを読むとそれはそれは安心する。

作者とともに年を取る(。・ω・。)

だからこうして同じ作家さんを読み続けていくのかもしれない。
「柘榴」だけ読了済みだったので、どうしてもラストが分かってしまっていたのですが、
もしわかってなかったら「柘榴」が一番だったかも。
でも、読メで一番好き嫌いがあったのも「柘榴」でした。
他では「夜警」も好き。

イヤ~~~~な感じがたまらなく好きなのですよ。
08:20  |  米澤穂信  |  トラックバック(0)  |  コメント(4)  |  EDIT  |  Top↑

2013.04.23 (Tue)

「リカーシブル」 米澤穂信



リカーシブル 米澤穂信

父が失踪し、母の故郷に引越してきた姉ハルカと弟サトル。弟は急に予知能力を発揮し始め、姉は「タマナヒメ」なる伝説上の女が、この町に実在することを知るー。血の繋がらない姉と弟が、ほろ苦い家族の過去を乗り越えて地方都市のミステリーに迫る。(BOOKデータベースより)

なかなか面白かったです(・∀・)

最初はあまり仲の良くない姉弟が登場していたので、何がどうなるんだろう?
と、いろいろ心配でした(笑)
ボトルネックみたいな表紙でもあるし、
妙にボトルネックを意識してたんだけど・・・

途中からは面白くなって一気に読了~(・∀・)
まさかの民俗学でした。
「タマナヒメ」って何ーーー!?!?!(笑)
しかも、途中からは妙にトリック(仲間由紀恵さんと阿部寛さんの)っぽくもなってきてワクワク感が止まりませんでした。

優しい母親と思ってたけど、けっこうドライな人でしたね。
あの母親。
「ううん。いいの、心配しないで」
なんて言っておきながら、それに続くセリフ・・・(--;)
うーん。女性は怖い。

ラストが「これで終わり?」とも思ったけど、
でもでも、これはこれでありなのかと。
2年ぶりの新作ということでしたが、とても楽しめました。

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08:29  |  米澤穂信  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2011.07.02 (Sat)

「折れた竜骨」 米澤穂信



折れた竜骨 米澤穂信

ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナはある日、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父に、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げた…。自然の要塞であったはずの島で暗殺騎士の魔術に斃れた父、“走狗”候補の八人の容疑者、いずれ劣らぬ怪しげな傭兵たち、沈められた封印の鐘、鍵のかかった塔上の牢から忽然と消えた不死の青年-そして、甦った「呪われたデーン人」の襲来はいつ?魔術や呪いが跋扈する世界の中で、「推理」の力は果たして真相に辿り着くことができるのか?現在最も注目を集める俊英が新境地に挑んだ、魔術と剣と謎解きの巨編登場。(BOOKデータベースより)

この本は図書館で借りたのですが、実は本が行方不明になり、他の図書館から借用した図書なのであります。
ふと「図書館戦争であった他館リクエストってこのことかしら・・・(´∀`)」と、滅多にない現象に出会いなんとなく得した気分(笑)

それはそうと、あたしの苦手ファンタジーここでも苦手さをいかんなく発揮(笑)
威張ることではないが、「魔術」「呪い」「デーン人」などなど。
頭の中を「?」がいくつも飛んでいる。
デーン人ってデンマーク人?どうなんだろう?100%ファンタジーでもないんだけど、やっぱりあたしの頭の中で物事を組み立てることが出来ないと、わからないまま話は進む(笑)
それほど以前はファンタジー苦手じゃなかったんだけどな~。
歳をとることによって想像力、妄想力の欠如でしょう。
かなしい・・・(TдT)

ニコラが可愛いのです。
最初ファルクが活躍する本なのかなと思っていたら、ラストしっかり働いたのはニコラだったという・・。

それにしてもアダム、使えない男だ(--;)
後出しじゃんけんで勝って威張っているような男のような気がした。
そんなヤツが島の領主でいいのか?
妹アミーナの方がしっかりしているし、勇気もあるしいいのではないかと思うのだけど。


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2011.02.19 (Sat)

「追想五断章」 米澤穂信



追想五断章 米澤穂信

古書店アルバイトの大学生・菅生芳光は、報酬に惹かれてある依頼を請け負う。依頼人・北里可南子は、亡くなった父が生前に書いた、結末の伏せられた五つの小説を探していた。調査を続けるうち芳光は、未解決のままに終わった事件“アントワープの銃声”の存在を知る。二十二年前のその夜何があったのか?幾重にも隠された真相は?米澤穂信が初めて「青春去りし後の人間」を描く最新長編。(BOOKデータベースより)

久々の米澤さん、面白く読むことが出来ました。

しかし・・・

まわりくどいことをする親父だな~(;´Д`)

まぁ元々が皮肉屋だったという性格からしてそんなことをやりそうといえばやりそう。
しかし、亡くなってもなお周りを振り回すあたり、

面倒くさい親父だな~(;´Д`)

芳光だっけ?
主人公らしくない主人公でしたが、あそこまで執着して本を探す能力&気力があるならば、もっと自分のことも何とか出来たのではないかと思うのですけれど。

しかし、「一見無気力な主人公、しかし燃えると頑張る!」というのは米澤作品では普通?(笑)
まぁ今回の小説探しに携わることによって彼もまた次へのステップが見えてきたのはヨシとなるのでしょう。

それにしても、どちらかと言うと同人誌系の小説があんなにあっさり見つかるなんてありえん!!(笑)

今回の登場人物みんなどちらかと言うと影ある人ばかりのせいかどよーーーーんとした雰囲気はずっとありました

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2010.12.15 (Wed)

「ふたりの距離の概算」 米澤穂信



ふたりの距離の概算 米澤穂信

あいつが誰かを傷つけるなんて─俺は信じない。すれ違う心の距離を奉太郎は解き明かせるのか。“古典部”シリーズ最新刊。(BOOKデータベースより)

この表紙が「える」ちゃんなのですね。
「える」ちゃん、上半身は華奢ですが、下半身は妙にがっしりしてないかい?

それはそうと、またホータローは何かが終わるまでということで謎を解くことに。
今回の何かは20キロのマラソン大会(・ω・)
スタートからゴールまでの間に新入部員の大日向がなぜ入部を取り消しにしたのかという疑問に向かう。

どうやら原因は「える」らしい。
でも、人を傷つける「える」ではない。
さてどこに行き違いがあったのか。
本来、他人のことには無関心のホータローですが、彼の心は密かに青春しているので「える」のためなら~と走りながら考えるのでありました。
しかし、これって省エネではないよね?
ストレートに聞くのが一番省エネだとは思うけれど(・ω・)
1つ1つ外壁を取り除いて向かうのがホータロースタイル。

もう少し色恋が絡んでいると思いきや、話はまったく違う方向でした。
必要以上に他人に関わらないようにしようとするホータローくんのスタンスって結構好きです。
必要とあらば踏み込んだりもしているし。

ちょっとした動揺。ちょっとした勇気。友人のため(というか「える」のため)に大日向の退部の謎を解くっていうのも頑張っているではないか~。
彼を見ているとあまり「省エネ」男に見えないんだよね。
考えて考えてエネルギーを消費しているような・・・
動かないだけが省エネではないぞ( ̄ω ̄*)

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2010.11.13 (Sat)

「儚い羊たちの祝宴」 米澤穂信



儚い羊たちの祝宴 米澤穂信

ミステリの醍醐味と言えば、終盤のどんでん返し。中でも、「最後の一撃」と呼ばれる、ラストで鮮やかに真相を引っ繰り返す技は、短編の華であり至芸でもある。本書は、更にその上をいく、「ラスト一行の衝撃」に徹底的にこだわった連作集。古今東西、短編集は数あれど、収録作すべてがラスト一行で落ちるミステリは本書だけ(BOOKデータベースより)

【目次】
身内に不幸がありまして/北の館の罪人/山荘秘聞/玉野五十鈴の誉れ/儚い羊たちの晩餐


「ラスト一行で落ちるミステリは本書だけ」と自信満々に書いてますが、そこまで自信満々にならなくても・・・

でも確かに「ゾクッ」とくるものはありました。
一番「ひぃーーー!!Σ(゜Д゜ノ)ノ」と思ったのは「北の館の罪人」
個人的には鳥肌マックス★★★★★でした。

「玉野五十鈴の誉れ」の

『始めちょろちょろ中ぱっぱ、赤子泣いても蓋とるな』

昔から言われている米の炊き方です(・ω・)
これがまた別の意味で生きてくる。
この話も納得の鳥肌★★★

「儚い羊たちの晩餐」はなんでラストがあれで終わったんでしょうか。
それが疑問。

でも、どの話にも「使用人」と「お嬢様」が登場するので言葉遣いが変に丁寧です。
「使用人」もしくは「お嬢様」の一人称なので妙に丁寧すぎて逆に気持ち悪い(笑)

ただ、全くあたしの好みだけど「ラスト一行」の衝撃で言えばこの本よりは荻原さんの「噂」の方が上だな( ̄ω ̄*)
あれは本当に目から鱗おちたもん(´ー`*)

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