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2016.06.18 (Sat)

「象は忘れない」 柳広司



象は忘れない 柳広司

あの日あの場所で何が起きたのか(「道成寺」)、助けられたかもしれない命の声(「黒塚」)、原発事故によって崩れてゆく言葉の世界(「卒都婆小町」)など、エンターテインメントの枠を超え、研ぎ澄まされた筆致で描かれた五編。

【目次】
道成寺/黒塚/卒都婆小町/善知鳥/俊寛


また「福島」の本だった。
でも、これは桐野さんの「バラカ」のような「いかにも小説」とは違って生々しかったです。

小説・・・ではないよね。

というくらい。
実際に原発事故が起きるまでは「原発は何があっても安全、安心」と言われてきたわけで。
でも、決してそうではないからか、原発がそばにある町、村の人たちは恩恵を受けてるわけですよね。
就職が決まらなくても、ちょっと菓子折りを持っていけば東電の下請とか孫請けの会社にあっさりと就職が決まったり。
事故が起きるまではそこそこ潤っていた自治体だと思ってました。

原発がらみの本の中で一番読んでてきつかった。
まだ原発とか福島がらみの本で読んでないのは沢山あるけれど。
今まで何よんだっけ?
「蘇生」「バラカ」「アポロンの嘲笑」
がかなり強い印象。
他にもいろいろありましたが、これら以上に印象の強い1冊になりました。
08:30  |  柳広司  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2015.07.18 (Sat)

「ラスト・ワルツ」 柳広司



ラスト・ワルツ 柳広司

疾走する特急車内、仮面舞踏会、ドイツの映画撮影所ー加速する頭脳戦、ついに最高潮へ!世界各国で展開する“究極の騙し合い”に生き残れ。日本最高峰のスパイ・ミステリ。(BOOKデータベースより)

【目次】
アジア・エクスプレス/舞踏会の夜/ワルキューレ


面白いは面白いのですが、スパイが妙に人間臭くなっている気がしてそこは素直に気に入りません。
イヤです。
スパイのくせに気を抜くなんて!
ってことでちょっと今回は不満。

ただ、スマートではあるけどね。
スマートだけどなんっていうか、初期の頃の完全無欠なD機関。
そんな話が読みたいのだー。
ちょうど映画化にもなって新作も出版してだからいろいろ重なった?

スパイも世代交代と言われるとそれまでですが。

ほんとにスミマセン(^^;)
読み手のくせに偉そうな事を書いてしまい。
ただ、そのくらい完成度の高い本を期待しているのです。
期待の裏返しです。
11:40  |  柳広司  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2015.01.19 (Mon)

「楽園の蝶」 柳広司



楽園の蝶 柳広司

脚本家志望の若者・朝比奈英一は、制約だらけの日本から海を渡り、満州映画協会の扉を叩く。だが提出するメロドラマはすべて、ドイツ帰りの若き女性監督・桐谷サカエから「この満洲では使い物にならない」とボツの繰り返し。彼女の指示で現地スタッフの陳雲と二人で、探偵映画の脚本を練り始めるのだが…。(BOOKデータベースより)

戦時中の設定でしょうけれど、あまり汚さとか不潔さを感じませんでした。
というか、全く感じませんでした。
これがこの間読んだ桐野さんの本だったらものすごく汚く書きそうだなーと(←ひどいw)
前に読んだ作家さんと比較する(。・ω・。)

実在の人物も登場しているようです。
残念ながら誰も知らず(←スミマセン)
知っていると「はは~ん」と思うようです(←読書メーターによる)

こういう本を読むと「小説ばかりじゃなくて、近代史に関する本をもっと読んだほうがいいかな」
なんて思うのですが、いかんせん作り話が好きなのでつい小説を手に取ってしまうのですよねー。

この本は一気に読んだほうがいいと思う。
私も2日で読んだんだけど、やっぱり日をまたぐと「あれ?なんでだっけ?」と思う。
物語としては面白いんだけど、私が予測していた方と全く違う方向へ話が
進んだので、BOOKデータベースを読んでから本を読んでいくと「あれ?」と思うのです。

本当に、探偵映画の脚本を書くという小説だと思ったのです。
それがまさか・・・そんなことに・・・うぅ・・・・

しかも・・・なんとなく中途半端・・・(´・ω・`)
09:04  |  柳広司  |  トラックバック(0)  |  コメント(2)  |  EDIT  |  Top↑

2014.11.29 (Sat)

「ナイト&シャドウ」 柳広司



ナイト&シャドウ 柳広司

知力、体力、先読み能力ーすべてが一級のエリートSP・首藤武紀は、合衆国シークレットサービスで“異例の研修”を受けることに。初日、銃規制を求めるデモに遭遇した首藤は、突如暴れ出した男を瞬く間に制圧し、人質の幼女を助ける。しかしその現場には、大統領暗殺計画を示唆する二枚の写真が残されていた。超一流警護官たちに忍び寄る死神の影。2014年を撃ち抜く怒涛のオープニング&驚愕のラスト!!(BOOKデータベースより)


柳作品久しぶりだよー。

結構好きです。こういう話。
仕事は完璧に100%に、いや200%に出来るんだけどどこか不器用。

「お前は健さんか!」

と、いう突っこみがあちこちから聞こえそうです(´∀`)
とにかく「何も起こらなくて当たり前」のシークレットサービス。

いろいろなピンチがまた面白く読めますし、
D機関モノ(ジョーカーゲームとか)もいいんだけど、
あっちになると本当に隙ひとつない人たちばかりだからねー。

いくらでも続編が作れそうですが、どうくるかな?
どちらにしろ続編が出たら読みます(^^)
09:47  |  柳広司  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2012.09.12 (Wed)

「パラダイス・ロスト」 柳広司



パラダイス・ロスト 柳広司

大日本帝国陸軍内に極秘裏に設立された、スパイ養成学校“D機関”。「死ぬな。殺すな。とらわれるな」-軍隊組織を真っ向から否定する戒律を持つこの機関をたった一人で作り上げた結城中佐の正体を暴こうとする男が現れた。英国タイムズ紙極東特派員アーロン・プライス。だが“魔王”結城は、まるで幽霊のように、一切足跡を残さない。ある日プライスは、ふとした発見から結城の意外な生い立ちを知ることとなるー(『追跡』)。ハワイ沖の豪華客船を舞台にしたシリーズ初の中篇「暗号名ケルベロス」を含む、全5篇。(BOOKデータベースより)

【目次】
誤算/失楽園/追跡/暗号名ケルベロス


文句なしに面白い(T∇T)感涙

シリーズ3作目となって大体見えてくるものがあったりとかしますので、安心して読めます。
読んでいると誰がD機関の人なのかいつもわからず「あの人か!!」と。
何っていうか・・・「誘導」するのよね。
それが面白くてワクワクしてたまりません。

今回は珍しく、スパイであるD機関の人の視点が見える物語がありまして、それはそれで面白かったです。
結城中佐の思惑通りに動いてなかったかもしれない。
それでも、その人の人間らしい一面が見えてとてもよかったです。

そして結城中佐のご幼少時代??的内容でしたが、さすがにD機関。
先の先のそのまた先まで読んでるんだな~。
だよな。そうじゃなくちゃD機関じゃないかも(〃∇〃)

ほんとに人気のあるこのシリーズ。
もっとD機関に関して読んでみたいですが、ここまで質が高いと維持するの大変かも。

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07:13  |  柳広司  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2012.06.12 (Tue)

「怪談」 柳広司



怪談 柳広司

鮮やかな論理と、その論理から溢れ滲み出す怪異。小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの『怪談』を、柳広司が現代の物語として描き直した異色のミステリー。(BOOKデータベースより)

【目次】
雪おんな/ろくろ首/むじな/食人鬼/鏡と鐘/耳なし芳一


BOOKデータベースにもあるように、小泉八雲の怪談をミステリーにしてみました。
・・・って感じで。
するとどうなるかと言うと、どうしようもなく怖い怪談がちゃんと理論づけられたミステリーになっちゃった。
ってことで・・・。

怖いんだけど、怪談の怖さとは違う怖さがありました。

ラストの「耳なし芳一」がちょっと笑うんだよね。
平家物語を「HEIKE」でラップで歌うっていう・・・(笑)
なんか現実にいそうだよな~と思いながら読みました。

でも、こういう昔の作品を現代にアレンジしてみました。という作品を最近読んでますが、
それでも森見登美彦さんの「走れメロス」より上回るものは未だに出てません(爆)

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2011.07.05 (Tue)

「ロマンス」 柳広司



ロマンス 柳広司

ロシア人の血を引く子爵・麻倉清彬は、殺人容疑をかけられた親友・多岐川嘉人に上野のカフェーに呼び出される。それが全ての事件のはじまりだった。華族社会で起きた殺人事件と共産主義活動家の摘発。そして、禁断の恋…。退廃と享楽に彩られた帝都の華族社会で混血の子爵・麻倉清彬が辿りついた衝撃の真実。(BOOKデータベースより)

何って言うか、

最初から最後まで気の毒な人だな~と(TдT)

読んでいて不憫でならなかった。
結構子どもの頃から苦労したと思うのです。はい。
両親はこれでもかってくらい奔放だし、ロシア人の血が4分の1流れているってことで差別受けたり(時代だからね)、ずっと好きだった人と結婚も血を原因に反対され・・などなど。

うーーん。悲惨だ。
でも、華族ってこうなのか?
この人そのものの性格もあるんだろうな~。
全てを受け入れてしまっている性格がよろしくないような気がする。はい。
子どもの頃からの疎外感。
本当に疎外されまくっていたのかと、可哀想でならない。

それで全てを明らかにした後の彼の行動があれか(; ̄Д ̄)
きっとそうしなければ、おかしくなりそうだったのは分かるけれど、
それか!
やりようのない悲しみ、苦しみを癒したのならいいんだけど~。
半年以上もそうしていたというのが・・・かわいそう。

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2011.06.04 (Sat)

「最初の哲学者」 柳広司 




偉大な父を超えるには、狂うしかなかった(「ダイダロスの息子」)。この世でもっとも憂鬱なことは、どんなことだろうか(「神統記」)。死ぬことと生きることは、少しも違わない(「最初の哲学者」)。世界は、“語られる”ことではじめて、意味あるものになる(「ヒストリエ」)。13の掌編から解き明かされる、歴史を超えた人間哲学。ギリシアをモチーフに、吉川英治文学新人賞・日本推理作家協会賞をダブル受賞の著者が満を持して放つ、文学の原点であり極上のエンターテインメント。(BOOKデータベースより)

【目次】
オイディプス/異邦の王子/恋/亡牛嘆/ダイダロスの息子/神統記/狂いの巫女/アイギナの悲劇/最初の哲学者/オリンポスの醜聞/ソクラテスの妻/王女メデイア/ヒストリエ


これは・・・ギリシャ神話なのでしょうが、実はあたしギリシャ神話詳しくない(^^;)
知ってる話もありました。
「ダイタロスの息子」とか。イカロスの翼の話。
殆どがそのままのギリシャ神話に少し柳さんが色づけというか味付けをしたかな~?の1冊。
まぁギリシャ神話あまり詳しくないので偉そうなことも言えないのです。
でも、「ダイタロスの息子」は昔授業で習いました。
だから分かるという・・・

なんつー低レベル(爆)

でも、これがあったから「味付け程度なんだな」と思いましたし。
それを考えると柳さんという作家さんは面白いなとそう思いました。
今回みたいにギリシャ神話を語るときもあれば、夏目漱石の坊っちゃんの外伝を作ったりするし、カッコイイスパイ小説を書いちゃったりもするし、今度は何が出てくるんだろう!?と、ワクワクさせられる作家さんです。
個人的には1つ(ダイタロスの息子)しかしっかり覚えているのはなかったのですが、表題作にもなった「最初の哲学者」の話が好きです。

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2011.02.25 (Fri)

「キング&クイーン」 柳広司



キング&クイーン 柳広司

ある事件をきっかけに警察官を辞めた元SPの冬木安奈。六本木のバー「ダズン」で働いていた彼女に、行方をくらましていた元チェス世界王者の“天才”アンディ・ウォーカーの警護依頼が舞い込む。依頼者の宋蓮花は、「アメリカ合衆国大統領に狙われている」というが…。『ジョーカー・ゲーム』シリーズでブレイクの柳広司が満を持して放つ、絶品書き下ろし。(BOOKデータベースより)

Amazonのレビューが低いのが分かった気がする本です(笑)
読んでいるうちはそうでもなかったんだけどな~。
アンディのバカっぷりにイライラはするし、ラスト突如出てきた「X」さんに「はい???」なんて思っちゃった。

お前はなんなのだ!?( ̄ω ̄;)

柳さんといえば「スパイ」ものか「漱石」ものしか読んだことがなかったあたしがタイトルに惹かれて借りて読んだんだけどな~。

すいすいと読めますが、安奈がせっかく頑張って仕事しているのにアンディのバカがなんって言うか・・・
天才って本当にバカね(--;)

もう少し心理戦なんて望めると思ってましたが残念。

それにしてもチェスって凄いのね。
カーリングも「氷上のチェス」なんて呼ばれているし、世界のチェスに対する関心って並々ならぬものなんだなと。
まぁあたしは盤でやるものはオセロしか出来ないんだけど(^^;)

だからこそ心理戦読みたかった~。

あーーーアンディのバカ!!

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2010.12.18 (Sat)

「贋作『坊ちゃん』殺人事件」 柳広司



贋作『坊っちゃん』殺人事件 柳広司

東京に戻った三年後、“おれ(坊っちゃん)”は、山嵐から赤シャツの死を知らされる。真相を求め、再び四国へ向かう二人だが…。漱石作品に浮かび上がるもう一つの物語。第12回朝日新人文学賞受賞作。(BOOKデータベースより)

贋作『坊っちゃん』殺人事件」なんていうタイトルだから、「坊ちゃん」のニセの原稿が現れてそこですったもんだ起きる現代の本かと思ってましたらこれはまさしく「続・坊っちゃんといった感じの1冊でした。

これは「坊っちゃん」を読んでないと辛い1冊。
坊っちゃん」を読まないでこれを読んじゃうと面白さが半減しちゃうと思います。

あたしは偶然(偶然なのか?笑)2年位前に読んでいたのでかろうじて記憶にも残ってはいるんだけど、できれば原作の「坊っちゃん」を読んですぐに読んだほうが楽しめると思います。

かなり「坊っちゃん」を研究してる?
柳さんよっぽど好きなんだな~と思った次第です(^^)
以前にも「吾が輩はシャーロックホームズである」を読んだことがありますが、かなりの夏目マニアと見た( ̄∀ ̄)

この「続・坊っちゃん」も原作の坊っちゃんの書き方そのまんま。
赤シャツをボコボコにして四国を去った3年後の設定。
そして赤シャツが自殺!?という夏目さんもビックリの事件がおきました。
そして、その後の坊っちゃんメンバーが起こした事件&結果を夏目さんが知ったら更に目をひんむくのではないかと思ったのですが・・・(笑)

これを自分の想像だけにとどめておかずに本にして世に売り出したっていうのがちょっと凄いなと。
でもキャラクターの性格もそれほど壊してないけど・・・
なかなかエグい1冊と言ったら1冊になるかもしれません(・ω・)ゞ
原作「坊っちゃん」の中で起きた不思議な事件云々が全て解決しちゃってます(笑)

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