igaigaの徒然読書ブログ

読んだ本の感想を気ままに書く読書ブログ。時々映画鑑賞。

「帝都探偵大戦」 芦辺拓



帝都探偵大戦 芦辺拓

半七、銭形平次、顎十郎らが江戸を騒がす奇怪な謎を追う「黎明篇」。軍靴の足音響く東京で、ナチスが探す“輝くトラペゾヘドロン”を巡る国家的謀略に巻き込まれた法水麟太郎・帆村荘六らの活躍を描く「戦前篇」。空襲の傷が癒えぬ東京で、神津恭介が“あべこべ死体”に遭遇し、明智探偵事務所宛の依頼を受けた小林少年が奇禍に見舞われ、帝都を覆う巨大な陰謀に、警視庁捜査一課の名警部集団のほか、大阪など各都市からも強力な援軍が駆けつけ総力戦を挑む「戦後篇」。五十人の名探偵たちが新たな犯罪と戦うため、いま集結する。

【目次】
帝都探偵大戦 黎明篇/帝都探偵大戦 戦前篇/帝都探偵大戦 戦後篇


芦辺さんの本って面白いんだけど、「面白い」と思うまでに時間がかかるっていうか・・・
掴みは悪い作家さんだなとは思う・・・

ってことで、物語も半分に行くころに面白いと思うようになりました。
っていうか、探偵ほとんど知らないし。
小林少年しか知らなかった(T_T)
っていうか、小林少年は私にとって神だしー。
小林少年が年上のころからテレビで見てましたが、
あっという間に歳とびこえてしまったけど・・・

昔ながらの探偵がたくさん登場します。
銭形平次も探偵になるわけ?

ってことで、探偵が登場しすぎて1つの事件なのか、次の事件になっているのかややこしいまま終わった。
多少消化不良だった。

「新・二都物語」 芦辺拓



新・二都物語 芦辺拓

時は明治三十六年(一九〇三年)。ここに始まるのは、極東の島国で生まれた男たちの物語である。東北の寒村生まれの柾木謙吉は、生家が零落し、逃げるように故郷を離れ、出版王の書生になった。銀行頭取の息子で大阪のど真ん中で何不自由なく育った水町祥太郎は、高等遊民をしていた。生まれも境遇もまったく異なる二人であったが、関東大震災直後の東京で邂逅し、意気投合する。そして不思議な縁で、接点を持つことになるのだが…。ユーモアとペーソスあふれる長編小説。

芦辺さんの本、久々~(〃ω〃)
ミステリーでも怪奇でもなく、エンタメでございました。
時代的には関東大震災から阪神大震災までって感じになりますが、この間、72年なんだね。
下手すれば両方体験している人もいたかもしれないんだ。

やむに已まれぬ事情から「笠尾喜之」として生きなくてはいけなくなった、「征木謙吉」。
もう一人の主役が「水町祥太郎」
こっちは元々が金持ちなんだよね。
で、映画の道に入ることになって・・・

祥太郎はとても自由で羨ましい。
戦争時代を突っ走っている時代なのに、そういうのもあまりなく。
謙吉は官僚となっているので、満州に行ったりはするんだけど。

しかし、謙吉時代に祥太郎に会っている笠尾@本当は謙吉。は、
自分の正体がバレるのを恐れるため、祥太郎に会いたくなく。
まぁ1度会っただけでも、顔を覚える人っているんだなーと
5回くらい会わないと全く覚えられない私としては、不思議な話ではありますが。

どこか因縁を感じながらも大正から昭和までの時代を過ごしていった2人の男。

しかししかし!!!
最後の電車でのアレはねぇーーーー。
何というか、男のロマンか男の勝手か知りませんが、
妻子がいる祥太郎はダメだろ。
自由にもほどがあるとブンスカしてしまいました。

「怪人対名探偵」 芦辺拓



怪人対名探偵 芦辺拓

時計台の磔刑、気球の絞首刑、監禁した美女への拷問-異形の無差別復讐鬼“殺人喜劇王”の凶行はどこまでエスカレートするのか。奇想に富んだ手口のすべてを記した謎の小説。黄昏の街を奔走する名探偵と少年助手。そして大団円で森江春策が明かす驚愕の真相。江戸川乱歩へ捧げる最高の本格推理。

ずっと再読したい再読したいと思っていたんだけど、ようやく・・・何年かぶりでできました(〃ω〃)

これ・・めっちゃ面白かった。

物凄い大量殺人で殺され方にリアリティは全くなく(笑)
その殺人シーンばかり見てるととても正気の沙汰とは思えないんだけど、
でも、最後に森江さんが事件を解決するのです。

その解決のさまが本当に面白くて。
うわぁーもっと早くに読めばよかったと後悔しまくりでした。
よくこれまとめたなぁーと感動すらするレベル。

この猟奇的な話をここまでまとめるのかと。
途中で少年探偵と探偵も登場してたんだけど、それすら綺麗に風呂敷畳んでました。

過去作品・・・いいね。
面白かった。

「ダブル・ミステリ 月琴亭の殺人/ノンシリアル・キラー」 芦辺拓



ダブル・ミステリ 月琴亭の殺人/ノンシリアル・キラー 芦辺拓

表から始まる渾身のフーダニット。裏から始まるトリッキーなサスペンス。袋とじの解決篇に、ただ瞠目せよ!

表から読むと「月琴亭の殺人」が読めて、裏から読むとブログ形式の「ノンシリアル・キラー」が読める。
で、真ん中に袋とじの解決編。

面白かったのですが・・・なんというか、やり方(犯人のね)に納得いかず、
読み終わった後に「うーん」「うーーん」と唸ってしまいました。

「ノンシリアル・キラー」のほうは納得なのよ。
犯人についても殺害方法(?)についても。
裏からで横書きの書き方だったから、ケータイ小説みたい?
大丈夫??と思いましたが読んでみると「ブログ形式」という設定だったので
いつもどおり(?)で読みやすかったです。


月琴亭のほうがなんか・・・「なんでそうなるの??」という感じで
もう一回解決編読んだほうがいいかも。

でも、あの判事が表と裏ではこうも人格が違うのかとそっちも不思議でした。

しかし・・・新島ともかは可愛いなぁー。
いつまで経っても年を取らずうらやましい限りです(笑)

「探偵と怪人のいるホテル」 芦辺拓



探偵と怪人のいるホテル 芦辺拓

そこにあるのは胸躍る冒険物語、それとも恐怖に彩られた悪夢か。めくるめく夢と幻想の迷宮へようこそ…本格ミステリの俊英の初期から現在に至る傑作十編を精選!特別エッセイも併録したファン待望の非ミステリ・ノンシリーズの幻想怪奇作品集。

【目次】
探偵と怪人のいるホテル/仮面と幻夢の躍る街角/少年と怪魔の駆ける遊園/異類五種/疫病草紙/黒死病館の蛍/F男爵とE博士のための晩餐会/天幕と銀幕の見える場所/屋根裏の乱歩者/伽羅荘事件


懐古趣味もありながら、いきなり現代ツールが登場するという芦辺さんお得意のパターン。

ついでに言えばメタフィクションも多数@これも得意技。

なのでややこしいところもあるんだけど、あまり深く悩まないことが重要かと(笑)

ということで、私は表題作が一番好みでした。
普通に楽しめましたが、やっぱり乱歩読んでた方が楽しめるんだよねーーー。

毎回、毎回、コレ系の本を読むと「乱歩読まないと」と思うんだけど、
小学生に入る前から本を読んでいた割には乱歩は読まなかった。
      ※でもテレビは好きで見てた。「少年探偵団」とか
小学生から乱歩は刺激が強い(笑)
ってことで、乱歩をよけてきた読書の歴史。今思えば勿体無いが、
まぁ今から読んでもいいんだけど、乱歩より発売されたばかりの本の方が気になり、
結局はまた読めないことになりそうです。

「時の密室」 芦辺拓



時の密室 芦辺拓

明治政府の雇われ技師エッセルは、謎の館で偶然死体を発見するが、その後死体は消失した。昭和45年、医大生氷倉は河底トンネルで、そこにいるはずのない友人の刺殺体に遭遇した。そして今“路上の密室”事件を追う森江春策の前に、明治・昭和の未解決事件が甦る!’01年本格ミステリ・ベスト10第2位に輝く傑作。(BOOKデータベースより)

再読ですー。
前回読んだときに、褒めちぎりなのですよ。

しかし・・・

内容を・・・

忘れてる( ̄▽ ̄;)オーマイガー

芦辺さんの本は実は再読したいなーというのがまだ2~3冊ありまして、
とりあえず時の密室からいってみた。
やっぱり面白かった。
面白いけどお腹いっぱいな感じはします。
一気に読みたいけど、結構難しいので大変。
明治と昭和と現在と、それぞれに謎が・・・
昭和の謎が一番ありそうな感じがして好きです。


そしてもろもろの独立した事件のややこしいパズルが組み合わさった時、
「なるほどなーーー」とにんまりできます(〃∀〃)

そしてヒロイン的存在、新島ともかが相変わらず可愛くて賢い。
読みながら、「彼女ほどの人が、なんで就職先の名前を間違ったりしたんだろう」と、不思議に思ってしまうくらい賢くて可愛いです。

やっぱりともかが出てる方が森江シリーズは好きだー。

「異次元の館の殺人」 芦辺拓



異次元の館の殺人 芦辺拓

反骨の検事・名城政人が殺人容疑で逮捕された。検察内部の不正を告発しようとしていた彼の罪状には、冤罪の疑いが色濃い。後輩検事の菊園綾子は、好敵手で弁護士の森江春策に協力を仰ぎ、証拠品の放射光による鑑定と、関係者が集った洋館ホテル“悠聖館”での事情聴取に乗り出す。しかし、放射光鑑定をするはずの研究機関で暴走事故が起こり、“悠聖館”では新たな殺人事件が発生する。それは、菊園検事を謎と推理の迷宮へといざなう招待状だったーパラレルワールドと化した事件現場。真相を見抜かないと、元の世界にはもどれない。知恵と推理と正義感を武器に、迷い込んだ異次元で、孤独な闘いがはじまる。奇想爆発。作家が、持てる技と力のすべてを結晶化させた、渾身の本格ミステリ長編!(BOOKデータベースより)

超~~~面白かった。

っていうか、笑えた(笑)

菊園検事が登場すると、なんか妙に笑える設定になってしまうのはどうしてでしょう???
でも、可笑しいんです。
肩で風切る感じの菊園検事と風をかわして歩く森江さんのコンビじゃないんだけど、コンビになってしまう。
そこが笑える。

なんだろう。菊つながりじゃないけれど、私の菊園検事のイメージは菊川玲さん。
頭いいし、東大卒だし、検事やってそうな顔してるし(笑)

ってことで、「さてみなさん!」のごとく、容疑者を集めて真相を語りだしたまではよかった菊園検事でしたが、その推理が間違っていたようで、パラーンとパラレルワールドの世界に飛ばされてしまいました。
そこでは森江さんは漢字で書けないような苗字になり、下の名前は春策ではなく、夏策へ(爆)
そんな少しずつ変わった世界に。

で、そのパラレルワールドでも真相に気づき、「さてみなさん!」とやるものの、また飛ばされた(爆)

それでもめげない菊園検事。
もう、これだけで笑えます。
ずーっとニヤニヤしながら読んでました。

で、ラストのアレはすっかり思い込みによるものです。
確かに振り返ってみるとなるほどー。
と・・・

芦辺さん、いろいろとネタが細かいです。
確かに「こうこうで来たから次はこうだろう」みたいな思い込みは
足元をすくわれます。

なかなかユニークで面白い1冊でした。

「からくり灯篭 五瓶劇場」 芦辺拓



からくり灯篭五瓶劇場 芦辺拓

浪華の夜を不可解な装束の集団が練り歩き、それを目撃した五瓶は何者かに襲われる。それからしばらくたった頃、街には「うつろ舟」に異国の姫が乗っていたという噂が流れて…(けいせい伝奇城)。大坂を離れ江戸に舞台を求めた五瓶。版元・蔦屋重三郎のもとへ出入りする写楽と呼ばれる謎の画師。五瓶は彼の正体を突き止めようと「尾行」を開始したのだが…(花都写楽貌)。実在の歌舞伎作家の半生を辿りながら、江戸時代ならではの謎と怪異を溶け込ませた芦辺ワールドの新境地。(BOOKデータベースより)

【目次】
けいせい伝奇城/五瓶力謎緘/花都写楽貌/戯場国邪神封陣


実在の人物だった・・・・゚・(ノД`;)・゚・(←全く知らなかった)
なんか流れの乗れないなーと思っていたら実在の人物でした。
そうだったのか・・・

個人的に好きなのは3番目の写楽の話。
去年ですが、島田荘司さんの本でも写楽の謎に迫ってましたが、
やっぱり写楽は謎なのねー。
芦辺さんはどういう説なんだろう?と思ってましたが、
どちらかと言えば一般的と言われている説の1つでした。
ラストの「好事家のためのノート」にもありましたが、
芦辺さんは芦辺さんなりに当時の状況を組み込んで「どうだ!!」と
その説を主張しました。
で、この説がたまたま現在では一般的にそうだろうと言われている説
の1つだったということだったので、実際はそうなのかもしれない。
島田さんの説には正直驚いたので、そっちのインパクトの方がまだ強いです。

あと五瓶さんの奥様がなかなか好人物。
このようにして夫の手綱を締めるのね♪

この本は当時の出来事や実在の人物を知るともっと楽しめたと思います。
自分に残念な1冊でした。

「奇譚を売る店」 芦辺拓



奇譚を売る店 芦辺拓

また買ってしまったー。店を出たとき、かならずつぶやく独り言。古本屋には、きっとある。まだ見ぬ、自分だけには価値のわかる本が。魅入られたように読みふけり、このくだらない現実に、二度と戻って来たくなくなるような本が。博覧強記の探偵小説家が想像力を暴走させて創り上げた、書くことと読むこと、そして本そのものの業に迫る、悪魔的傑作。(BOOKデータベースより)

【目次】
帝都脳病院入院案内/這い寄る影/こちらX探偵局怪人幽鬼博士の巻/青髯城殺人事件 映画化関係綴/時の劇場・前後篇/奇譚を売る店


一昔前の古本屋さんってこんな感じだったよなー。
地元では古本屋さんじゃなくてもこういう本屋さんがありました(閉店しましたが)

古本を買うたびに「また買ってしまった・・・」となる主人公の作家。
2ページにわたりなぜか自分に言い訳をする(笑)
なかなかユニークですが、実際手に取った古本はいわくつきだったりします。
まるで生き物のように作家の脳内に入り込む。
不気味で面白いです。

本に操られるかのごとく行動してしまう作家。
結構どの話も本の力が働いてて好きだなー。
「青髯城殺人事件 映画化関係綴」が一番好きかもしれない。
「時の劇場・前後篇」も実は好み。
どれもこれもラストがブラックなのがたまりません(〃∀〃)

「時の審廷」 芦辺拓



時の審廷 芦辺拓

戦中のハルビン、戦後の日本、そして現代ーー。数多くの謎に満ちた事件が起こり、交錯するとき、日本を震撼させる出来事が明かされる! 磐石の地位を保ってきた政権党から第二党への初めての政権交代なるかが注目された総選挙の投開票日に、東海地方での地震予知情報の発令が。そしてその日、弁護士兼探偵の森江春策に「日本分断」と告げる謎の電話があったーー。 (内容紹介)

数ある芦辺作品の中でもかなり好き~!

「時のシリーズ」ということで、今回はどんな時代の問題を解決するのかと思ってましたが、
なかなか興味深い時代でした。
1941年のハルビンでの事件、1949年の日本での事件。
※実際にあった事件もそのまんま書かれてます。
 読了後に調べたら細部に至るまで一緒でてっきり小説の中だけの話かと思ったら
 このような現実があったことに驚きました。


仮名文字新聞社で働く、和智という記者が今回の主役なのですが・・・
彼がまたいいのよね~(〃∇〃)
混血の美女、ターニャと恋に落ちるのですが(あくまでも恋レベル)、
あるときターニャが行方不明となってしまい・・・
そんな中、自分も日本へ戻らなくてはならなくなり・・・

和智さんのシーンは夢中で読みました。
和智さんと時に行動を共にし、時に助けてくれた警部補は
鮎川哲也作品でおなじみのあの有名な方とお名前が一緒??

も・・・もちろん、森江さんのシーンも夢中で読みましたが(汗)
森江さんが登場するシーンはわれらが生きる21世紀なのですが、
ここでも風刺ネタというか、ネタなのかどうなのか(--;)
最近、ニュースでにぎわってるツイッター・バカッター的な箇所も
ありました。絶対こういう人たちいるし。

読了感はかなり良いです。
しかし、60~70年って長いよなー。
絶対絶対長い。


読んだ後はしばらく余韻に浸りました。
いい本を読んだ・・・(〃ω〃)