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2021.03.24 (Wed)

「灰の劇場」 恩田陸



灰の劇場 恩田陸

私は確かにその二人を知っていた。もっとも、私はその二人の顔も名前も知らない。始まりは、三面記事、これは“事実に基づく物語”

「実際にあった事件」(←とはいっても小説の中)に興味を持った作家が
その事件を詳しく調べていくわけですが、
相変わらず説明的な箇所がないので読んでいきながら理解するというパターン。
「0」の章と「1」の章「(1)」の章がありまして、正直「(1)」の章の意味がわからなかった。
「0」でもよくね?と思ったのですが。

実名も一切でず。
40代の女性が2人で身投げした。
家族でもないのになぜ??

という事件を調べるんだけれど、この2人の物語が「1」の章。
読んでるとやっぱり女同士で住むのはリスクあるなぁー
と思っちゃった。
女同士に限らずかな。
でも、これが「男女」であれば明確な「別れ」が存在するから
別に生活できるのかなぁ。
女同士だと、ちょっと困る。

そう思っちゃった。
だってねぇ、死ぬ羽目になるなんて普通ではありえない。
08:35  |  恩田陸  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2021.03.20 (Sat)

「犯罪者」 太田愛



犯罪者 太田愛

白昼の駅前広場で4人が刺殺される通り魔事件が発生。犯人は逮捕されたが、ただひとり助かった青年・修司は搬送先の病院で奇妙な男から「逃げろ。あと10日生き延びれば助かる」と警告される。その直後、謎の暗殺者に襲撃される修司。なぜ自分は10日以内に殺されなければならないのか。はみだし刑事・相馬によって命を救われた修司は、相馬の友人で博覧強記の男・鑓水と3人で、暗殺者に追われながら事件の真相を追う。

下巻は一気読みだったねー。
はじめましての作家さんと、思いきや、本職は脚本家さんらしい。

コンゲームっていうんだっけ?
そういう要素もありつつ、だまし騙され、
これはリアルか作戦か。

気になりながら読みました。

滝川もただの武闘派じゃなくて、頭もいいんだよね。
だから鑓水たちの作戦がバレたりして危険だったり。
しかしまた、修司も頭いいんだろうねー。
ちゃんと「逃げ道」を用意して、逃げられる頭脳がある。

メインキャストの中で一番好きなのは相馬です。
なんでかというと、こういう人好きー。
不器用ながらもカッコよさを感じました。
(しかし、わたしは相馬のタイプではないらしい)
修司はやっぱり子供だし、鑓水に関しては本能的にちょっと無理(笑)

続編があるらしく、設定的にどういうこと???と思いながらも
次の作品を読むのが楽しみです。
16:20  |  その他あ行の作家  |  トラックバック(0)  |  コメント(2)  |  EDIT  |  Top↑

2021.03.07 (Sun)

「首折り男のための協奏曲」 伊坂幸太郎



首折り男のための協奏曲 伊坂幸太郎

被害者は一瞬で首を捻られ、殺された。殺し屋の名は、首折り男。テレビ番組の報道を見て、隣人の“彼”が犯人ではないか、と疑う老夫婦。いじめに遭う中学生は“彼”に助けられ、幹事が欠席した合コンの席では首折り殺人が話題に上る。一方で泥棒・黒澤は恋路の調査に盗みの依頼と大忙し。二人の男を軸に物語は絡み、繋がり、やがて驚きへと至る!伊坂幸太郎の神髄、ここにあり。

再読~。
まだ我が家には1回しか読んでない本が沢山あります。
こうして家にある本を選ぶのもまた楽しいなぁー。

伊坂さんの本はラストスッキリ~っていう話が多いんだけれど、
この本は実はそうでもなかった。
そういうのは忘れてた。

結局首折り男云々はどうなったんだろう?
と、気になりましたが、黒澤さんが若林夫婦の奥さんの依頼を受けたのは
本職ではなくて、副職の探偵のほうってこと??
「僕の舟」も好きですが、本職が活かせる「月曜日から逃げろ」
がやっぱり好きです。
前回もそれが好きと書いてたようですが、こればかりは必ず2回読む。
なぜなら「逆回転の話」だから。
もう1回読むと妙ににんまりしちゃうんだよね。

で、伊坂さん唯一のレギュラー。黒澤さんが登場するのもまた楽しいです。
10:47  |  伊坂幸太郎  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2021.02.26 (Fri)

「殺戮にいたる病」 我孫子武丸



殺戮にいたる病 我孫子武丸

東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるシリアルキラーが出現した。くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇、平凡な中流家庭の孕む病理を鮮烈無比に抉る問題作!衝撃のミステリが新装版として再降臨!

再読~。
あまりにも名作すぎて新装版が出たらしい。
私が持っているのは旧版ですが。

超名作です。
名作すぎて、最初に読んだときは「???」でした。
かなりの「どんでん返し」とは聞いてたので、自分では注意したつもりも
全く違う方向から飛んできた球に頭を殴られたような(笑)

ってことで2回目です。
今回は犯人もわかっているので(っていうか、稔が犯人だというのは
最初から分かってる)、注意しながら読みました。

それでも面白い。
叙述トリック作品ではありますが、どこがポイントなのかっていうのを
よーーーーーく読んでも分からない(笑)
だけれど、面白かったです。

グロ苦手な人はダメかもしれないけれど、
グロ平気な人と驚きたい人にはお勧め。
08:40  |  我孫子武丸  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2021.02.23 (Tue)

「冷静と情熱のあいだ」 江國香織・辻仁成



冷静と情熱のあいだ 江國香織 辻仁成


穏やかな恋人と一緒に暮らす、静かで満ち足りた日々。これが私の本当の姿なのだろうか。誰もが羨む生活の中で、空いてしまった心の穴が埋まらない。10年前のあの雨の日に、失ってしまった何よりも大事な人、順正。熱く激しく思いをぶつけあった私と彼は、誰よりも理解しあえたはずだった。けれど今はこの想いすらも届かないー。永遠に忘れられない恋を女性の視点から綴る、赤の物語。

「10年後のあおいの誕生日、フィレンツェのドゥオモで待ち合わせしよう」

不幸な出来事があって別れてしまったあおいと順正。
でもお互いずっと子の約束を覚えたまま・・・

再読~。
映画にもなりましたね。
なんだろう?私の脳内をエンヤが・・・

それはそうと、これもなんでだろう?常盤貴子が脳内に。
あおいが常盤貴子のイメージなのかなぁ。
勝手な脳内で常盤貴子と筒井道隆になってる(笑)

久々に読みました。
ダンナも読んだんだなぁ~。Bluが悲しいくらい汚れてた。悲しい。
久々に読むと、順正が女々しい。
読んでてイラっと来るくらい女々しい。
正直こういう男性は好きではないのですが・・・
あおいがいいって言うのならいいのか。

あおいはクールビューティっていうか、醒めてるところもあるのか。
一人でお風呂で本を読むのが好きな女性。
アメリカ人の彼、マーヴと仲がいいのかと思っていたけれど、
マーヴの神経質すぎるところが露見してきて、
そして順正の影がちらついてきたら、途端にマーヴの束縛が出てきて
これがあおいには受け入れられず破局。

やっぱりお互いしか求められず、こういう2人だからこその
結末であったり、出来事だったり。
引き合うようにして10年後の約束にだんだんと距離が近づいていく。

面白かったです。
08:09  |  江國香織  |  トラックバック(0)  |  コメント(2)  |  EDIT  |  Top↑

2021.02.17 (Wed)

「ルームメイト」 今邑彩



ルームメイト 今邑彩

私は彼女の事を何も知らなかったのか…?大学へ通うために上京してきた春海は、京都からきた麗子と出逢う。お互いを干渉しない約束で始めた共同生活は快適だったが、麗子はやがて失踪、跡を追ううち、彼女の二重、三重生活を知る。彼女は名前、化粧、嗜好までも替えていた。茫然とする春海の前に既に死体となったルームメイトが…。

再読。

これはラストがなんか、アメリカンホラーみたいな感じで。
これがなかったら再読しようとは思わなかったかもしれない。

「え?何??どういうこと?」

と。
テーマは多重人格で、文中でも「ビリーミリ元」のことを書いてます。
多重人格になるプロセスってよくわからないけれど、
「守りたい」という意識から別の人格を作り出して
そしてその人格になるのかなぁーと思うんだけれどね。

春海は春海で可哀想な人だよなぁ。
兄が出来すぎだったので、普通なはずの春海が出来損ない扱い。
お母さんに虐待されて・・・ね。

今は割合とルームシェアって認知されてきてるけれど、
この本が書かれた24年前はまだ一般的じゃないよねー。
そう考えると時代は進んでる・・・
10:28  |  今邑彩  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2021.02.10 (Wed)

「汚れた手をそこで拭かない」 芦沢央



汚れた手をそこで拭かない 芦沢央

平穏に夏休みを終えたい小学校教諭、認知症の妻を傷つけたくない夫。元不倫相手を見返したい料理研究家…始まりは、ささやかな秘密。気付かぬうちにじわりじわりと「お金」の魔の手はやってきて、見逃したはずの小さな綻びは、彼ら自身を絡め取り、蝕んでいく。取り扱い注意!研ぎ澄まされたミステリ5篇。

【目次】(「BOOK」データベースより)
ただ、運が悪かっただけ/埋め合わせ/忘却/お蔵入り/ミモザ


「お蔵入り」が好みかなぁ。
なんというか・・・普通女性だったら「こんなこと言われたらイヤだよな」と
思うようなことを、テレビでやるものだからそんな目に遭うのに、
まったくその間際の間際まで気づかない。
そんなアホな男たち。

そのシーンを読みながら「これ。わたしだったらイヤだなぁ」と思ってたんだけれど。
やっぱりその人もイヤだったらしい。
イヤだよね。普通。
うん。うん。

あとは、知らないうちに引き返せなくなるような泥沼的な感じ。
嫌いではないけれど、読後感は悪いよね。
「お蔵入り」以外は。
09:40  |  芦沢央  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2021.02.04 (Thu)

「噂」 荻原浩



 荻原浩

「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがては現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。

再読シリーズスタートです。
まずは「いつか読みたい」とずっと思っていた「

言葉の使い方っていうか、言い回しがものすごく上手いんだよねー。
こういうのって荻原さんしかできないと思います。
娘の菜摘がお父さんで刑事の小暮の言い回しがサムくてキモ~と
思ったときに使う「きもさぶっ!」。
でも、周りの評判が悪くて自分しか使ってないんだ。

っていう前フリがあっての、ラストにどーん!!!

こういうサイコサスペンスの話なのに、どこかコミカルで
それでもって、最後に思い切りどーん!!

この衝撃がやめられず、「ラスト一行に・・」という本を
どんどんと探してしまう昨今でありました。
刑事の二人がいいコンビだったので、シリーズにならなかったのが
本当に残念。
そして口コミっていうのは結構あなどれないなと
思いましたし、面白かった。
08:37  |  荻原浩  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2021.01.30 (Sat)

「不審者」 伊岡瞬



不審者 伊岡瞬

「このささやかな幸せを守るためなら、何でもするー」会社員の夫・秀嗣、五歳の息子・洸太、義母の治子と都内に暮らす折尾里佳子は、主婦業のかたわら、フリーの校閲者として自宅で仕事をこなす日々を送っていた。ある日、秀嗣がサプライズで一人の客を家に招く。その人物は、二十年以上行方知れずだった、秀嗣の兄・優平だという。現在は起業家で独身だと語る優平に対し、息子本人だと信用しない治子の態度もあり、里佳子は不信感を募らせる。しかし、秀嗣の一存で優平を居候させることに。それ以降、里佳子の周囲では不可解な出来事が多発する。

イヤだよねー。
ダンナの家族とはいえ、私は他人ですが??

でもわたしにもそういう経験は実はありまして。
ダンナの弟が病気で実家に戻ってきて入院したり、家にいたりしてました。

ただ、その時は家族(ダンナと姑)が本当に私に気を使ってくれたので
それほどイヤな思いはなかったなぁーと。
そういう意味ではわたしは「リトル」(←里佳子の性格)ではない。

ただ、この優平の薄気味悪さっていうのは読んでてもヒシヒシと伝わってきて。
かなーーーりイライラしたところで、物語は急転します。

こういう話ってパターンみたいなのがあって「こうかな?」「こうかな?」と
思いながら読むんだけれどそうだったか・・・

真相が分かってもやっぱり優平は好きになれないなぁーと
思うのは変わらなかった。
〇〇だったら何してもいいのか!という気持ちね。
15:47  |  伊岡瞬  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑

2021.01.26 (Tue)

羊は安らかに草を食み 宇佐美まこと



羊は安らかに草を食み 宇佐美まこと

アイと富士子は、二十年来の友人・益恵を“最後の旅”に連れ出すことにした。それは、益恵がかつて暮らした土地を巡る旅。大津、松山、五島列島…満州からの引揚者だった益恵は、いかにして敗戦の苛酷を生き延び、今日の平穏を得たのか。彼女が隠しつづけてきた秘密とは?旅の果て、益恵がこれまで見せたことのない感情を露わにした時、老女たちの運命は急転するー。

認知症の年寄りを連れて行くのもまた年寄り。
読んでると「大丈夫?」なんて思うけれど、逆に同年代だからこその気配りがあるのかな。
若い人だとイライラしちゃうことも、老人だからこそできる。

そんな益恵を連れていくアイと富士子も各々に問題を抱えてて。
それでも今は益恵のために・・と、長崎や松山を旅行します。

途中途中で登場する益恵の少女時代のエピソード。
満州から11歳で一人生き残り、日本までたどり着く壮絶すぎる人生。
途中で知り合った同じ境遇の佳代と2人で生きていく。

これは全くのフィクションでもなく、実際に似たようなことはあったんだろう
と「参考文献」を見るとわかる。
戦争ってロクなものじゃないよね。と。
益恵の最初の夫も本当はこういう人じゃなかった。
でも、戦争が狂わせた。

益恵の「最後の旅」に同行したアイと富士子も益恵の人生を垣間見ることが
出来て気持ちをあらたに。

これは読んだ後もいろいろと考え込んでしまう1冊でした。
08:53  |  宇佐美まこと  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)  |  EDIT  |  Top↑
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