芥川症 久坂部羊父の死因とは一体何だったのか?食い違う医師・看護師の証言。真相を求め、息子はさまよう(「病院の中」)。多額の募金を得て渡米、心臓移植を受けた怠け者の男と支援者たちが巻き起こす悲喜劇(「他生門」)。芸術を深く愛するクリニック院長と偏屈なアーティストが出会ったとき(「極楽変」)。芥川龍之介の名短篇に触発された、前代未聞の医療エンタテインメント。黒いユーモアに河童も嗤う全七篇。
【目次】(
病院の中/他生門/耳/クモの意図/極楽変/バナナ粥/或利口の一生芥川龍之介の本って割合と好きなのです。
「藪の中」なんて初めて読んだとき電流が走った(笑)
でも、こうしてみると未読が沢山あったよー。
でも、気にしないで読んだけど。
未読である「地獄変」をもじった?「極楽変」がとても面白かった。
これは元の作品がかなり期待できる気がする。
読みたい。
「或利口の一生」は現代の医療についてモノ申してまして、
読んでると確かになぁーと思った。
例えば、私は毎年のようにがん検診をしているのですが、
1回やってしまうと毎年やってしまうサイクルに陥ってしまうー。
良くないかも。
でも、医者に言われると不安でまた受けてしまうのだよ。
きっと。うーーーー(TωT。)
「クモの意図」も好きだなぁ。
最初の「病院の中」がイマイチだったので先が心配になりましたが、
読んでいくうちに面白くなりました。