igaigaの徒然読書ブログ

読んだ本の感想を気ままに書く読書ブログ。時々映画鑑賞。

「眼球堂の殺人」 周木律



眼球堂の殺人 周木律

神の書、“The Book”を探し求める者、放浪の数学者・十和田只人が記者・陸奥藍子と訪れたのは、狂気の天才建築学者・驫木煬の巨大にして奇怪な邸宅“眼球堂”だった。二人と共に招かれた各界の天才たちを次々と事件と謎が見舞う。密室、館。メフィスト賞受賞作にして「堂」シリーズ第一作となった傑作本格ミステリ!

登場人物が青森の地名なので青森の人なのかと思ったら
そういうことでもないのかなー?

そういうネタばらしもラストでしていたし。
しかし・・・結構地元にいないと分からないような苗字もあったなー。

「眼球堂」ということなので、トリックは屋敷が関係していると思ってました。
実際、夜になると眼球堂が動き出すのかと思っていたのですが・・・
そこまでトリッキーではなかった(笑)
なんでもアリの「メフィスト賞」なので思い切りくるかと思ったんだけど。

まぁそれだったらそれで中にいる人酔うよな。
いくら夜に飲んでたとしても。

で、「真犯人」に関しては薄々気づいてました。
とにかく行動が怪しくて(^^;)
なんでこんなに怪しいのかと思っていたらそうだったか。

しかし、動機や心理的なものに関しては一切分かりませんでした。
難しい。
これこの終わり方でシリーズなのですね。
次回からどういう設定になるんだろう。

「火定」 澤田瞳子



火定 澤田瞳子

時は天平。藤原四兄弟をはじめ、寧楽の人々を死に至らしめた天然痘。疫病の蔓延を食い止めようとする医師たちと、偽りの神を祀り上げて混乱に乗じる者たちー。生と死の狭間で繰り広げられる壮大な人間絵巻

ある意味パニック小説です。
奈良時代に天然痘が流行る。
高熱や湿疹におおわれ、次々に人が死んでいきます。
医療なんて確立されてない時代、お札のような神頼みに群がる人々。

そして「辞めたい」「辞めたい」と思いながら、発症した人たちの治療を手伝う名代。

難しいテーマではあるのですが、どうなるんだろう?と一気読みでした。

凄くやんちゃな悪ガキが登場するんだけど、
途中で何かを悟ったようなシーンがありまして。
そういうところは辛いなぁー。
読みながら子供にとってこの現実はつらいなと思いました。

ラストは救いがあります。
いいラストだったのですが、諸男が回り道し過ぎでイラつきました。
諸男さえ、もう少しまともであれば解決は早かったような。
まぁ確かに・・・多少気の毒な男ではあるけど。

「九十歳。何がめでたい」 佐藤愛子



九十歳。何がめでたい 佐藤愛子

御年九十二歳、もはや満身創痍。ヘトヘトでしぼり出した怒りの書。全二十八編。

【目次】
こみ上げる憤怒の孤独/来るか?日本人総アホ時代/老いの夢/人生相談回答者失格/二つの誕生日/ソバプンの話/我ながら不気味な話/過ぎたるは及ばざるが如し/子供のキモチは/心配性の述懐〔ほか〕


エッセイです。
話題になっているなぁーと思い手に取りました。


紙面に載った「人生相談」の問いと回答にいちゃもんを付けているのが一番笑いました。
「そんな程度で相談するな」ってことです。
なるほど・・・確かにそういわれると甘ったれているなぁーと思います。
自分の周りにこういう相談とか愚痴とかね、言えない人多くなっているようです


他に、ドロボーに遭った話や、いたずら電話(無言電話)に対抗した話…発想がユニークだよなぁー。

気楽に読みました。
11月5日生まれなのに、戸籍に11月25日とあり、役人と喧嘩したりとか。
「戸籍に書いているんだから戸籍があっている」と役人の弁。
「11月5日に産んだ私が言っているんだから間違いない」と、佐藤さんの母の弁。

私は知っている・・・・
役人なんて適当なことを。
第一、私だって18年間戸籍が「男(長男)」だったし。
それを思い出すと日にちの間違いくらい普通にありそう。

「フェルメールの街」 櫻部由美子



フェルメールの街 櫻部由美子

光の魔術師ヨハネス・フェルメールと、微生物学の父アントニー・レーウェンフック。ふたりの天才を結ぶ、大切な約束ー。時を超える友情、運命の恋、謎の少女。角川春樹小説賞受賞後第一作、渾身のアートミステリー!

アートミステリーというのでミステリーと思って読んだのですが
残念ながら私の好みではありませんでした。

ミステリーよりは限りなく青春小説っぽいよなぁー。
なんっていうかなぁー。

で、ラストにとってつけたように「史実だ!」みたいに書かれてもなぁー。
まぁ・・・私好みっていうのが、どっちかというと爽やかじゃない
どころか、物騒なものが多いし(笑)

絵の秘密とかそういう事だと思ったんだけどなぁ(笑)
フェルメールの生き方っていうかなぁ。

他にも何というか。

あーーグダグダな感想しか思いつかない(笑)

っていうか、第一美術あんまり分からない(^^;)

「月の満ち欠け」 佐藤正午



欠けていた月が満ちるとき、喪われた愛が甦る。第157回直木賞受賞。

物凄く不思議な世界観。
面白いんだけどやや意味不明なところもあって。

ひたすら「瑠璃」という女性が生まれ変わるのだ。
生まれ変わったかと思ったら事故で死ぬし。
表に書かないと瑠璃の順番が分からない(笑)

小山内と梢の娘である「るり」
三角(みすみっていうんだって)の彼女の「瑠璃」
正木の奥さんだった「瑠璃」
正木の職場の社長の娘である「希美(しかし、夢のお告げでは瑠璃)」

そして緑川の娘の「るり」←イマココ

あとは瑠璃は登場してないよね??
なんだか混乱します。
スタートが三角と付き合った瑠璃であることは分かるんだけど、
次は正木の奥さんかなぁー。
なんで三角と付き合った瑠璃は生まれ変わって正木と結婚したんだろう。

変なことばかり気になる性分です。

でも、生まれ変わってその時の夫とか恋人に執着する女性の姿っていうのは・・・

好きだなぁ。

男性からしたら気持ち悪いかもしれないけれど、
私もそうしそうで怖いよ。自分で(笑)

実際、生まれ変わりというか前世の記憶があるっていうのは
新聞でも読んだことあるので信じている私です。

「ナラタージュ」 島本理生



ナラタージュ 島本理生

お願いだから私を壊して、帰れないところまで連れていって見捨てて、あなたにはそうする義務があるー大学二年の春、母校の演劇部顧問で、思いを寄せていた葉山先生から電話がかかってきた。泉はときめきと同時に、卒業前のある出来事を思い出す。後輩たちの舞台に客演を頼まれた彼女は、先生への思いを再認識する。そして彼の中にも、消せない炎がまぎれもなくあることを知った泉はー。早熟の天才少女小説家、若き日の絶唱ともいえる恋愛文学。

うん。

クズだ。

そういう感想しか出てこない(笑)

「映像化すると本を買います」な妹から借りた本です。
久々に普通の恋愛小説を読みました。

至極当たり前に見える黒川が泉に対して何の反応も
示さないところを見ると泉は根っからのクズを惹きつける何かが
あるのだろうと思わずにいられない。

葉山先生・・・読んでいると物腰が柔らかくていい人なのかと
思いそうだけれど、太宰系クズ。
小野くんは・・・DVクズ。
あぁークズだ。クズだ。

でもそういうダメ男を好きになる人っていうのは必ずいるワケで。
与えられたいわけではない。
ただそばにいて与えたいだけ。
そういう人もいるんだろうなー。

まぁ仕方ない。
松潤と有川架純というのは知ってたけど
もう1人が坂口健太郎というのを先ほど調べたら
うわっ!神経質そうなところとか良く似合うと思ってしまった。

「オイディプスの檻 犯罪心理分析班」 佐藤青南



オイディプスの檻 犯罪心理分析班 佐藤青南

高級住宅地で女子高生失踪事件が発生。営利誘拐が疑われる中、眉目秀麗で頭脳明晰、なのにコミュニケーションが全く取れないプロファイラー・土岐田は、不明女性の顔立ちから過去の失踪事件との関連を疑い、独自捜査を始める。プロファイラーの介入など望んでいない現場とは当然対立し、相棒の刑事・八木小春は土岐田が怒らせた人に頭を下げて回るはめに。だがーその中で意外な事実が発覚した。女子高生は何に巻き込まれたのか?誰にも期待されない天才・土岐田と普通の感性の小春が迫る失踪事件の真相と!?

よく発達障害で警察庁に入ることが出来たなぁー。
というのと、せっかくのプロファイラー設定なのに、
肝心のプロファイルが活かされてなくて残念。
確かにプロファイリングして容疑者割り出しているように見えるけれど、
もう少しプロファイルのなんたらを読みたかったでございます。

プロファイルで犯人を捜していくのって大好きなんですよね。
ちょっと期待しました。

しかし、頼りになるのは最後には自分の足かぁー。

犯人に関してはただただ気持ち悪いの一言で・・・
なんというか・・・現実にいそうで怖い。

「悪い夏」 染井為人



悪い夏 染井為人

26歳の守は地方都市の社会福祉事務所で、生活保護受給者(ケース)のもとを回るケースワーカーとして働いていた。曲者ぞろいのケースを相手に忙殺されていたその夏、守は同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、ケースである22歳の女性に肉体関係を迫っていることを知る。真相を確かめるために守は女性のもとを訪ねるが、やがて脅迫事件は形を変え、社会のドン底で暮らす人々を巻き込んでいく。生活保護を不正受給する小悪党、貧困にあえぐシングルマザー、東京進出をもくろむ地方ヤクザ。負のスパイラルは加速し、ついには凄絶な悲劇へと突き進むーー。

結構好き(笑)
奥田英朗さんの「最悪」みたいな雰囲気かなー。
負のループがどんどんと加速していって
「こんなはずじゃなかった」と思いながらも最悪な方向へと突き進む感じが
面白かったなぁー。

佐々木が気の毒だったけど。
そういうなら愛美も幸せを手に入れかけたと思ったんだけどね。

驚いたのが同僚の宮田女史。
こいつは・・・そうだったのか(笑)
なんか・・・なんだかんだ言っても結局は目先のことしか見てなかったのか。

金本はどうなったんだろう。
この人がぶちのめされる姿を読みたかった気もするんですけどね。

タイトルがなんかあまり合ってない気がしたのか、
いつも「〇い夏」っていうのは分かるんだけど、
「朱い夏」とか「黒い夏」とか入力して
「ありません」とネットに言われてました(笑)

「黄金の王 白銀の王」 沢村凛



黄金の王白銀の王 沢村凛

二人は仇同士であった。二人は義兄弟であった。そして、二人は囚われの王と統べる王であったー。翠の国は百数十年、鳳穐と旺厦という二つの氏族が覇権を争い、現在は鳳穐の頭領・穭が治めていた。ある日、穭は幽閉してきた旺厦の頭領・薫衣と対面する。生まれた時から「敵を殺したい」という欲求を植えつけられた二人の王。彼らが選んだのは最も困難な道、「共闘」だった。日本ファンタジーの最高峰作品。

ファンタジーの王道って言った感じの本でした。
面白かったですが、名前がややこしい。
しかもよーく見ないと別人だと気付かないようなくらい似た名前でややこしい感じ。

この頭領(=ひつぎ)の名前なんてBOOKデータベースをコピペしたって「=」となったから
手書きパットで打ち込んで探したさ(笑)
面倒だからもうやらないけれど。

ファンタジーでも人間同士の話なので
そこにある夫婦愛に泣けた。
薫衣と稲積の夫婦愛がとても素敵でした。
政略結婚だからそこに相手の愛はないとお互いに思ってたのが
また悲しいところですが。

ラストは、2004年の大河の新選組のラストを思い浮かべちゃった。
なんとなく・・・多分全然違うんだろうけれど、イメージとしてね。

「黒い波紋」 曽根圭介



黒い波紋 曽根圭介

元刑事・加瀬将造(38)は、借金取りから逃げ回るロクデナシの日々を送る。ある日、子どもの頃に家を出ていった父親が、孤独死したとの知らせを受ける。加瀬は父親が住んでいたボロアパートを訪ね、金目のものがないかと探すと、偽名で借りた私書箱の契約書があり、何者かが毎月30万円を送金していることを知る。さらに天井裏には古いVHSのビデオテープが隠されていた。再生した映像に映っていたのは…。

帯が煽りすぎ~。
ってことで、帯を紹介しましょう。

213頁の10行目で「時間」が一瞬止まった・・・



とのことなのですが、正直213頁の10行目にたどり着いたときに
「あれれ??」と二度見するくらい私としてはインパクトがなかった。

時間止まるくらいのインパクトをください。

話の内容としては、BOOKデータベースの言葉を借りるならば、
ロクデナシのオンパレード。
まぁどの人もあの人もロクデナシばかり揃えたわ。
ある意味感心すらする。
こうもロクデナシばっかりだとねー。

ただ、唯一北原くんの消息が気になる。
彼はどうしたんだろう??
金額が高いバイトは軽く応募してはいけない。
加瀬のような人物と関わってはいけない。
元・刑事っていうんだからもう少しまともかと思ってたけど、
彼はロクデナシの筆頭だった。