igaigaの徒然読書ブログ

読んだ本の感想を気ままに書く読書ブログ。時々映画鑑賞。

「幻肢」 島田荘司



幻肢 島田荘司

医大生・糸永遥は交通事故で大怪我をし、一過性全健忘により記憶を失った。治療の結果、記憶は回復していくが、事故当時の状況だけがどうしても思い出せない。不安と焦燥で鬱病を発症し自殺未遂を起こした遥は、治療のためTMSを受けるが、治療直後から恋人・雅人の幻を見るようになり…。


なかなかな話でした。

何というか・・・・2人ともメンタル強いよね(^-^;)
普通はこういうラストにはならない。

ついでに言うなら、雅人が恋人だっていう遥の叫びすら、
もしかしたら妄想??なんて疑っておりました。
だって、雅人登場しないし。

死んだ雅人に会いたくて、脳に刺激を与えて雅人の亡霊を
見ることになり、だんだんと元気になっていく遥。
でも、その治療法では治っても余計辛いのではないか?
なんて思うのです。

永遠に脳に刺激を与えていくと廃人になるのでは??

と、心配していた矢先に真実が分かり、
唖然呆然・・・君たち・・・大丈夫なのか?
この先、同じことが起こるとか考えないのか??

私だったらイヤだよー。

映画「空飛ぶタイヤ」を観ました



久しぶりに「グレイテスト・ショーマン」以外の映画を観ました(笑)
チケット買いに行ったら長蛇の列で!
この映画館でこんなことなくて驚きまして、「こんなにも空飛ぶタイヤ見に来た人いるのか?」と思ってましたら同時刻に上映の「万引き家族」の影響だったみたいです。
空飛ぶタイヤは・・・まぁいつものこの映画館の人員でした。

私も旦那も原作は読んでいるので先の展開も結果もわかってましたが、そのせいか少し違和感がありました。

そのシーンはですね、

ハブが登場しなかった!!

この話は三菱・・・ではない。つい三菱って書きたくなるのはなんでだろう。
「ホープ自動車」に取り上げられたハブを返してもらうも、ようやく戻ってきたハブが酷い状態で、でもそこから真実をつかみだしたんじゃなかったかなぁー。

ちなみに旦那曰く、撮影に使われていたホープ自動車は「日野自動車」のトラックを使っていたそうです。
なるほど。三菱は使わせてくれなかったんだね。
そして、さすがに日野もハブまでは見せてくれなかったんだね。

必要なシーンだと思ったんだけどなぁー。

で、ディーン・フジオカが主役か?ってくらいディーンの役割が濃く、
そしてクレジット3番目に名前が載っていた高橋一生が恐るべしチョイ役。

いや・・・役としては美味しいかもしれないけれど、いかんせん登場時間が少なくて。

主役の長瀬くんはねぇー。申し訳ないけどイメージと違ってた。
もう少しずんぐりむっくりのおじさん社長だと思ってましたので。

「幻霙」 斉木香津



幻霙 斉木香津

同棲している彼女・桃里から、無差別殺傷事件を起こした犯人に似ていると言われた蒼太は、どこが似ているのか気になり、殺人犯との類似点を探っていく…。-蒼太と桃里が交互に語る二人の日常は、一見平穏。だが物語が進むにつれ、日常は不穏なものになり、蒼太の違う一面が見えてくる。果たして桃里は?巧みな心理描写に、一気読み必至の長編ミステリー。

とても暗かった。

面白かったけれど、あぁー、やらかしてしまったんだね。
西澤さんの本にあったなぁ。この手の話。

こうして読んでみると「母親」っていうのはいかに子供に影響を与える存在かと思います。
母親に認めてもらわないと、自分の存在価値とか心配なんだよね。
しかし・・・ここまで自己中の親とかいないなぁー。
読んでて怖いし。
自分の親がこんな人じゃなくて良かったと思う。

蒼太の母親はどういえば息子にピンポイントに傷つけるかを熟知しているので結果あんな大人になった蒼太。
臭いと言われるのを極端に嫌い、異常とも言えるくらい臭いを気にする。

ひと昔前のネットは今こそSNS時代ではなく、掲示板とかチャットとかあったねー。懐かしい。
オフ会なんてのも普通にありました。
20年も前の話ですが、今でもその時にあった人とは仲良くさせてもらってますし、当時のネット世界は今とは違ってたねー。
まぁ20年前の話だしね(笑)

蒼太が掲示板で知り合ったAIAI22だっけ?こんなハンドルの人が実は犯人だったんじゃないかと思いましたが、実際はどうだったんだろう???

「極小農園日記」 荻原浩



極小農園日記 荻原浩

野菜も小説も何年やってもわからない。わからないから、面白い。庭先の春夏秋冬、小説の話、旅路にて…熟練作家がおくる滋味豊かな初エッセイ集。

【目次】
1章 極小農園日記Part1“秋冬編”(ジャガイモ小僧の芽生え/根菜はある日突然に ほか)/2章 極狭旅ノート(空白を旅する。/お客さまの中に~ ほか)/3章 極私的日常スケッチ(外国人だから気に食わない!?/二月は鬼っ子 ほか)/4章 極小農園日記Part2“春夏編”(極小農園リニューアルオープンのお知らせ/四月の私は畑で探してください。 ほか)


荻原さんのエッセイです。
イラストもご本人。

メインは家庭菜園での野菜作りかな。
でも、家庭菜園レベルでなんでスイカ植えてるんだろう?
そういう不思議はありましたが、
でも、基本的に「あーわかるー」とかいうのはありました。

荻原(おぎわら)だけど萩原(はぎわら)に間違えられる件とか
日常のエッセイもありました。

でも、私は普段は小説を読むほうが圧倒的に多いので、
淡々としたペースの読み物だと途中で飽きてきます(笑)
小説だと、後半になると盛り上がるのでワクワクするのですが、
ここがエッセイとの違いかなぁー。

何日かに分けて読めばよかったのですが、
まぁいつものクセでガッツリ読んでしまったのが間違いのもとでした(^-^;)

「ドクター・デスの遺産」 中山七里



ドクター・デスの遺産 中山七里

安らかな死をもたらす白衣の訪問者は、聖人か、悪魔か。警視庁vs闇の医師=極限の頭脳戦が幕を開ける。どんでん返しの帝王が放つ、息もつかせぬ警察医療ミステリ!

【目次】
望まれた死/救われた死/急かされた死/苦痛なき死/受け継がれた死


犬養シリーズ。
男性の嘘は分かるけれど、女性の気持ちは分からないという人ですが、どうやら子供の気持ちも分からないようです。

安楽死は殺人か。っていうテーマです。

でもねぇー、今は犯罪で殺人だけど、死ぬ権利っていうのは本人にないのか!?
とも書いてます。
自殺っていっても、病気で辛くて辛くてもう耐えられなくても、ビルから飛び降りる体力もなければ首吊る体力もないワケでしょー。

薬1つで楽になれるとなると、それにすがるのもわかる気がします。

ラスト犬養は刑事と一人の男との立場で究極の選択をします。

まぁ私でも犬養と同じことしますし、犬養を責められるわけないし。
もちろん、ドクター・デスのこともね。

早くそういう法が出来るといいのではと思います。
今は本当に長寿化社会だし、延命だったり延命拒否だったりしますが
どっちにしろ消極的だと思います。

「博物館のファントム」 伊与原新



博物館のファントム 伊予原新

自然史博物館で働くことになった女性新人分類学者・池之端環。植物標本の整理を命じられ、未整理の標本や資料が大量に詰め込まれた旧館「赤煉瓦」に足を踏み入れた環が出会ったのは、そこに棲みつくファントムこと変人博物学者の箕作類。「どんなものも絶対に捨ててはならない」が口癖の箕作と、片付け魔の環のでこぼこコンビが、博物館で起こるさまざまな事件の解決に動き出す!

【目次】
呪いのルビーと鉱物少年/ベラドンナの沈黙/送りオオカミと剥製師/マラケシュから来た化石売り/死神に愛された甲虫/異人類たちの子守唄


こういう男女の設定っていうのは古今東西ありとあらゆるところで使われている気がします。
でも、読んでて面白かったからいいかも。

場所が博物館なのでスケールが大きすぎてなんだかさっぱりわかりません。
個人的に、博物館をぶーらぶらするのは好きですが、
そこの展示内容をそれほど気にしてないというか。
ただ「へぇー」「すごーい」「きれーい」程度でスミマセン。

この本に書かれていた、例えば「北京原人化石紛失事件」などは
実話のようで。「へぇー」と思いました。
いつの時代も外国の人は手が早いですね。悪い意味で。

絶対に交わらないと思っていた箕作と環ですが、
結果的にいい相棒となったみたいでそれはそれで不思議。
読んでてもなんだかそういう風に思えなかったから。
まぁ読んでいる限りでは環視点だったからかな。

「フェティッシュ」 西澤保彦



フェティッシュ 西澤保彦

秘めた欲望が蠢きだす…鬼才のミステリ長編!
触れれば死ぬ。悲惨な死を遂げた女性たちの葬儀に現れた、謎めいた美少年の正体は——? 人々の秘められた欲望と謎と血が渦巻く、めくるめく迷宮世界。書き下ろし長編ミステリ。


フェティッシュというのは「フェチ」みたいなもので、
「崇拝の対象」という意味もあるみたい。

みんな美少年クルミに惑わされ、なぜかみんな襲う(?)
なんでだろう。
ある人は足に魅入られ、ある人は手、ある人は顔、
とにかくみんなクルミに触りたい。触ってなでまくりたい、食べまくりたい。
そんな怪しい行動を起こしてしまう。

で、実際こういう事だったんだってところでは「は?」と思うけれど、
それよりも何よりもクルミが気の毒だなぁーと思いました。
なんか、変なのに捕まったなぁーと。

私は〇〇フェチっていうのはないのですが、
やっぱり人体のひとつの部分に異常に執着してしまうとか
あるのかなー。
そこは共感しづらい部分でした。

「小説家・裏雅の気ままな探偵稼業」 丸木文華



小説家・裏雅の気ままな探偵稼業 丸木文華

売れない小説家・裏雅が「真珠姫」と呼び、ひそかに観察を続けているのは、彼を「雅兄様」と慕う伯爵令嬢の茉莉子。一見おっとりとして可愛らしい茉莉子だが、雅は彼女の秘められた特性に興味を禁じ得ない。茉莉子はある日、「本業の小説のほうはさっぱりだが推理力には定評のある」雅のもとに、女学校で噂になっている不可思議な「幽霊」の話をしに来るのだが…?

【目次】
小説家・裏雅の気ままな探偵稼業/珠代


明治というか大正というか、この時代に萌える作家さんって結構多いみたい。
そのパイオニアははいからさんだろうなぁ。

そんないかにも昔のおぜうさまである茉莉子。
おっとりして、女学校に行き「ごきげんよう」「おねえさま」なーんて言う世界に住むおっとりお嬢様。
でも、性格はおっとりでぼんやりながらも、ちょっと変わってます。
その変わっている感じが可愛いです。
しかし、唐突に終わった感じがしないでもない。
まぁこれは続編が作れると言えば作れる終わり方かな。
タイトルに「気ままな探偵稼業」とありますが、文中で雅さんは何一つ
探偵稼業をしていないのでは・・・?
まぁページのないところで何か調べていたようです。

で、もう1つの作品「珠代」
こちらはまた別の話です。
こっちは分かりやすかったかな。
ラストも分かりやすく、「ありがち」といえば「ありがち」でした。
まぁそれでもいいかも。

「記憶破断者」 小林泰三



記憶破断者 小林泰三

頼りになるのは、ノートだけ。記憶がもたない男は、記憶を書き換える殺人鬼に勝てるのか?見覚えのない部屋で目覚めた二吉。目の前には一冊のノート。そこに記されていたのは、自分が前向性健忘症であることと「今、自分は殺人鬼と戦っている」ということだった。殺人鬼は、人に触れることで記憶を改竄する能力を持っていた。周囲は誰も気がつかない中、その能力に気がついた二吉に、殺人鬼の脅威が迫り来る。絶対絶命の中、記憶がもたない二吉は、いったいどういう方法で、殺人鬼を追いつめるのか?二人の勝負の行方は?

今まで読んだ小林作品の中で一番のお気に入り。
先が気になって夜更かしですよ。もう若くないのに(笑)

でも、多少都合がいいよね。
記憶が数十分しか持たないのに、なんだかんだで殺人犯と戦ってるし、
そういう都合のよさが多少気になるけれど、
「細かいことはいいや!」とあまり細かくないところまで気にしないで読みました。

第一、眠ってしまい記憶が飛んだとき、多大な情報の入っているノートを逐一
読んでいる時間があるのかと。
殺人犯は今そこにいるのに。

でも、面白い展開で楽しかった。
最後のあのシーンはアメリカのホラーみたいな終わりかたで
多少釈然としませんが、あの人はいったい何者なんだろう。

「波濤の城」 五十嵐貴久



波濤の城 五十嵐貴久

“神戸発釜山行き、豪華客船レインボー号で行く魅惑のショートクルーズ”-五日間の休暇がとれた銀座第一消防署の消防士・神谷夏美と柳雅代は、贅沢な船旅を張り込んだ。全長三百メートル、十一階建ての威容に圧倒されるも、非常設備の不備や通路の狭さなどに不安を覚える。一方、船長の山野辺は、経営難の会社から、種子島にカジノを誘致する計画の第一人者・民自党の石倉代議士を接待し、新航路を獲得するよう厳命されていた。山野辺は、支援者のために洋上で花火を打ち上げたいという石倉の希望に添うべく種子島沖へ航路を変更。だが、数時間後、異音と共に排水が逆流し船が傾斜。その上、南洋にあった巨大台風が大きく進路を変え、後方に迫り始めていた…。21世紀の『ポセイドン・アドベンチャー』、ここに誕生!


もんのすごく面白かったです。
ひたすらパニック小説なんだけど、何年か前のセウォル号を思い出しました。
まあだいたいそんな話です。

念願の休暇で船旅を選んだ夏美&上司の雅代。
なのに死にそうになる。

もうねー、そういう知識がないから船長がアナウンスで
「大丈夫。大丈夫だから呼ぶまで船室にいてねー」
と、言われるとそうしてしまう。
しかし、本当は何かあったときにすぐ行動できるデッキに
いるのが正しいらしい。
でもそうしているうちに浸水はするわ、爆発はするわ、
台風で動けないし、エンジンは止まるし。
挙句に夜!
こんなひどい状況ってあるのかと。

船長や議員の自分勝手さと、それに振り回される乗客。
そういう悪役がハッキリしている分読みやすかったかも。

しかし、こうしてみると船旅も怖いなぁー。